Odencat株式会社およびゲーム製作者のFuming(フーミン)氏は5月20日、『Dream Channel Zero』を発表した。対応プラットフォームはPC(Steam)で、2024年冬にリリース予定。発表にあわせて、公式サイトやSteamストアページが公開されている。
『Dream Channel Zero』は、狂気に満ちたシュールな世界を巡る、明るく不穏なアドベンチャーゲームである。本作の舞台は、死霊たちでいっぱいのゲームの世界。主人公のアキラは、何らかのきっかけからゲームの世界へ引き込まれた青年だ。本作でアキラは、ゲームの世界でフードをかぶった少女ルミコと出会う。トレイラーを見る限りでは、アキラはルミコと共に、本来は「ほのぼのとしたアドベンチャーゲームだった」という世界を巡っていくようだ。トレイラー内では、刃物を持ったゾウや月顔の男、バグってしまった女性や“ボスのOG”といったクセのあるキャラクターたちも登場。笑えて怖くて悲しい冒険が繰り広げられるそうだ。
アキラとルミコは、死霊たちと戦いながらステージを進んでいく。本作のゲーム世界は死霊で満ちており、彼らが2人の行く手に立ち塞がるという。死霊が現れた際にはバトルが発生。バトルの詳細については不明ながら、一撃を叩き込んで死霊を大人しくさせることで、先へと進んでいくようだ。本作ではバトルごとに異なる仕掛けが存在しており、ボス戦においては凝った演出も用意されているという。バトルも含めて、奇妙な世界が表現されるのだろう。
また本作では、ステージがマス単位で構成されている。各マスでは、バトル/ショップ/サブイベントなどの相対しながら先へ進行。各ステージのボスを倒すことが目的となるようだ。ステージ関連のシステムとしては、本作では“チャンネルを切り替え”によってステージを変更できる。そのため、ある程度プレイヤーの好きな順番でステージを攻略できるという。また本作では、チャンネルごとに異なる世界観のステージが存在している。
そのほかキャラクターとしては、盗撮趣味もちの自己正当化に必死なカードショップのサボテンおじさんや、魚が一匹だけの水族館の魚人お兄さん、謝罪を強要する踊るヒトデ、爆発するトイプードルなどが登場するそうだ。異なる世界観のステージと奇妙なキャラクターたちによって、シュールな世界やストーリーが展開されていくのだろう。
本作のメイン開発を手がけているのは、ゲーム製作者のFuming(フーミン)氏だ。同氏の個人サイトによると、過去作としてはオカルトADV『Zelle』およびフリーゲーム『美術空間』をリリース。2019年にSteamで配信開始された『Zelle』では、記事執筆時点でSteamのユーザーレビュー293件中94%の好評を得てステータス「非常に好評」を獲得している。『Zelle』においては、ルールはシンプルながら毎回演出の異なるバトルや謎めいたキャラクターたちによる、奇妙な世界や展開が印象的だった。
本作『Dream Channel Zero』においても、奇妙な世界が待ち受けているようだ。ただしプレスリリースによると、本作は「狂気に満ちたシュールな世界観をだれでも親しみやすく楽しめる作品」になるよう作られているという。コメディや不条理ギャグ、狂気を散りばめつつ、メインプロットには1本筋が通っているとも記されており、ストーリーにも期待したいところだ。また本作のサウンドは、アメリカのミネアポリスを拠点に活動する音楽プロデューサー兼DJ Xavier LeBlanc氏が担当。パブリッシャーを『メグとばけもの』『くまのレストラン』などを手がけてきたOdencatが務めている。
『Dream Channel Zero』は、PC(Steam)向けに2024年冬リリース予定だ。また同氏による前作『Zelle』は、PC(Steam)/iOS/Android向けに配信中となっている。