『ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム』では、前作の愛馬にまた会える。現状唯一無二の”サイレント”引き継ぎ要素

 

ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム(以下、ティアーズ オブ ザ キングダム)』では、前作『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド(以下、ブレス オブ ザ ワイルド)』におけるプレイヤーの愛馬が続投してくれる。天変地異が起きても、愛馬たちは馬宿であなたを待っている。


『ティアーズ オブ ザ キングダム』は、『ゼルダの伝説』シリーズ最新作だ。新作においては、ハイラルの地が突如として天変地異に見舞われる。城は宙へと浮かび上がり、空からは謎の遺跡群が降り注ぐ。大地と大空が広がった世界にて、スクラビルドやウルトラハンドといった新能力を手にしたリンクが、ハイラルの異変に立ち向かう。

本作では前作『ブレス オブ ザ ワイルド』から新たな要素が多数追加されている一方で、続投している要素も多い。たとえば、野生馬を乗りこなして自分の愛馬にできる要素は、前作に引き続き本作でも移動の大きな助けとなる。馬は馬宿にて登録できるほか、旅を共にするごとに馬との絆が深まるシステムも醍醐味のひとつだろう。


ただ、前作プレイヤーが気になるのは「そうした手塩にかけた馬はどこにいったのか」という点だっただろう。前作と本作では時間の隔たりもあり、ハイラルは天変地異に見舞われている。前作で手塩にかけた愛馬と泣き別れになってもおかしくはない……。とおもいきや、『ティアーズ オブ ザ キングダム』ではその心配をする必要はなかった。

というのも、前作の愛馬たちは馬宿にそのまましれっと存在しているのだ。プレイヤーが馬宿機能を解禁すると、馬宿のスタッフが「以前にも馬をお預かりしていたようです」との旨をコメント。手塩にかけたメンバーが前作からそのまま馬宿に揃っているのだ。愛馬の行方を心配していた前作プレイヤーにとって旨を撫で下ろす瞬間だろう。天変地異が起きても馬は守る、馬宿スタッフたちの責任感の強さについても称賛したい。またこの引き継ぎ要素が、現時点で確認されている唯一の引き継ぎ要素であり、サプライズ的に仕込まれている点で、開発チームの粋な心意気を感じられる。


本作では新機能により、移動手段も多彩になっている。工夫によっては戦車まで作り上げられるほどの自由度だ。しかし、やはり愛馬に乗って大地を駆ける利便性や楽しさは特有のものだ。前作プレイヤーは旅の相棒と、新規プレイヤーは新たな愛馬を育ててみよう。

『ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム』は、Nintendo Switch向けに発売中だ。