『マインクラフト』のネザーポータル“通過後”のゆらゆら映像バグが12年越しの修正へ。そもそもバグだったのかと驚きの声集まる


Mojangは5月10日、『マインクラフト』Java版バージョン1.20のプレリリース1を配信開始した。次期大型アップテート「Trails & Tales(旅路と物語)」を含むJava版バージョン1.20に先駆けて公開されたプレリリース1は公式パッチノート(英語)によると、複数のバグ修正を含む内容となっている。そのなかでも、ネザーポータル通過時に長年存在したエフェクトがバグとして修正されていたことが注目を集めているようだ。


『マインクラフト』は、人気のサンドボックスゲームだ。本作は次期大型アップデート「Trails & Tales(旅路と物語)」を含むJava版バージョン1.20の配信を予定しており、ベータやプレリリース版などのテストバージョンが頻繁に配信されている。このたび公開されたプレリリース1においては複数のバグ修正が実施されている。そんななか、ネザーポータルのアニメーションに関するバグ修正が国内外で話題を集めている。

公式パッチノートに記述されたMC-180のバグとは「ネザーポータルを通過したあとに、ポータル内で留まり続けるとアニメーションが再生され続ける」といった内容だ。ネザーポータルはプレイヤーを通常世界とネザー世界に行き来させるために使う扉のようなもの。ポータルに触れることで“ゆらゆら”とした目まいのようなアニメーションが発生し、プレイヤーをもう一つの世界へと転送してくれる。従来、このアニメーションは転送後もポータルのなかに滞在しているあいだは発生し続けていた。しかし、プレリリース1のパッチノートによれば、発生し続けるゆらゆらとしたアニメーションは演出ではなくバグだったという。今回のパッチにおいて、ついにこのアニメーションに修正が入ったようだ。


というのも、ネザーポータルを通過した際に発生するゆらゆらとしたアニメーションの歴史は長い。『マインクラフト』において通常世界とネザーをつなぐ役割を担うネザーポータルは、Java版のアルファバージョン1.2.0にて実装された。アルファバージョン1.2.0が配信されたのが2010年10月のこと。つまり、およそ10年以上ものあいだ、このアニメーションバグはゲーム内に存在していたことになる。

このバグ修正を受けて、海外掲示板Redditのユーザーから「バグだとは思わなかった」と驚きの声が上がっている。海外ユーザーの中には本件のバグレポート番号が三桁台であり、かなり初期から存在していたバグであることに着目する人も。MCで割り振られたほかのバグのレポート番号が数十万単位のナンバリングであることを考慮すると、MC180というレポート番号もバグが非常に古くから存在していたことを示しているだろう。

また国内では『マインクラフト』の最新情報を発信しているTwitterユーザーの白くまさん氏が本件について触れ、検証を含めた比較動画を投稿している。同氏が投稿された動画を確認すると、たしかに修正後の環境ではプレイヤーがネザーポータルを通過し、通過したあとにポータル内部に留まった際のアニメーションがなくなっているのがわかる。

ネザーポータルを通る際のゆらゆらとしたアニメーションには、プレイヤーがワールドを行き来していることを視覚的に教えてくれる役割もあるだろう。従来の通過後に発生するバグに、それほど違和感はない。これまで存在したアニメーションの一部が仕様ではなくバグであったことを受けて、国内外の多くのプレイヤーから反応が寄せられている。「バグだったのか」と驚きの声や、「エフェクトで3D酔いしていたから変更がありがたい」という喜びの声も見られる。ゆらゆらエフェクトが修正された背景には、そういったユーザーの声が反映された側面も存在するのかもしれない。

長期間存在したバグが修正された『マインクラフト』はJava版を中心に少しずつ次世代のアップデート1.20に向け開発が進められているようだ。Java版バージョン1.20の大型アップデート「Trails & Tales(旅路と物語)」では考古学要素や、桜バイオーム、新Mobの「Suniffer」などが登場する特盛な内容となっている(関連記事)。新たな要素を追加しつつ、今後も古いバグなどが修正されてゲーム全体に磨きがかかっていくのだろう。


『マインクラフト』の次期大型アップデート「Trails & Tales(旅路と物語)」の配信日は未定。今後もプレリリース版などのテストを通じて、アップデートが実施される見込み。

【UPDATE 2022/5/13 10:31】
見出しをネザーポータル通過後のバグである点を明確化する内容に調整