Steamルール改定で“レビュー爆撃・サクラ行為”や“スマーフ・ブースト行為”がはっきり禁止に。「やっちゃダメなこと」が大量追記

 

Valveは5月10日、Steamのルールとガイドライン、およびSteamのオンライン規則を改定したと発表した。今回の改定では、禁止行為の具体例が多数補足追記されるなど、わかりやすさも向上されている。

Steamは、Valveが運営するPCゲーム配信プラットフォームだ。Steamでは、ゲームのダウンロード・インストールや管理が可能なだけでなく、開発・販売元やユーザーらの間でのコミュニケーション機能も実装。ユーザーレビューの投稿やユーザー間でのメッセージのやりとりのほか、ゲームプレイ状況や映像を共有しあったり、作品のコミュニティフォーラムに投稿したり、さまざまな活動が可能となっている。当然のことながら、そうした活動にあたっては守るべきルールも存在。ペナルティをもって、公序良俗に反するようなユーザー投稿を禁じていた。


今回、そうしたルールを定めたSteamのルールとガイドライン、およびSteamのオンライン規則文章が更新されたという。既存の規則やガイドラインについて、文脈や具体例を添えるのが目的の改定とのこと。具体的な調整点については示されていないものの、Internet Archiveを利用することで過去のガイドラインとの比較が可能だ。

まず、Steamのルールとガイドラインについて。Internet Archive上では、今年4月4日時点での内容が確認できる。今回更新された最新の内容と見比べると、さまざまな要素が追加。しかし、セクションごとに見出しで分割されて見やすくなった印象だ。実際の更新内容としては、以前は羅列気味だった禁止内容がさらに細分化・カテゴリー分けされて紹介。他者の尊重・トピックずれ投稿への注意・広告など商業活動の禁止・違法/禁止行為への議論および関与の禁止について、例示として禁止事項が示されるかたちになった。

そして気になるのが、以前はほかの禁止事項と一緒くたにされていたユーザーレビューやアップロード画像について、よりこまかな記述が追加されている点だ。レビューについては、他者や開発者への侮辱・脅迫・広告など商業目的利用の禁止などが改めて明確化された。また、レビュースコアへ作為的な影響を与える行為についての記述も拡張。複数アカウント使用での投稿・ほかプレイヤーへのレビュー強制・金銭などの報酬を受け取ってのレビューなど具体例が示された。サクラ行為やいわゆる「レビュー爆撃行為」についてこれまで以上にはっきりと禁止の旨が示されたわけだ。

ほかには、ユーザーアップロード画像についても記述が追加。特定のゲーム専用ハブを除いての「性的に露骨なコンテンツ」を含むなどについての利用禁止が明確化された。そして追加された「よくある質問」セクションでは、ガイドライン違反コンテンツの報告方法の案内や、実際のガイドライン運用体制および罰則の内容についても説明が追加されている。罰則としては違反コンテンツの削除や機能制限を経て、いわゆる“常習犯”にはSteamコミュニティの全機能の利用禁止などの措置も下るとのこと。


そして、Steamオンライン規約については昨年6月2日時点での内容が確認できる。比較してみると、最新版の内容は、以前よりわかりやすく詳細になった印象だ。また、内容としても禁止事項の具体例が追加。たとえば、「違法行為への関与」の項目では、違法行為の例として未成年者の搾取・窃盗・現実世界における暴力の助長などが明確化されている。ほかにも、チート・スマーフィング・ブースト行為などが禁止事項として示されている。

Steamでは今回の改定により、ガイドライン・規約全体がより具体的に明確化されたかたちだ。以前の内容も広く悪質行為を禁じる内容となっていたものの、「一体どのような行為が禁じられているのか」がより理解しやすくなった。Steamユーザーは今一度おさらいしてみてもよいだろう。