ミステリーADV『マーダーミステリーパラドクス このひと夏の十五年』Steamで2023年発売へ。塩川洋介氏がプロデュースする、疑い疑われの推理合戦


アニプレックスとファーレンハイト213(213°F)は4月28日、『マーダーミステリーパラドクス このひと夏の十五年』を発表した。PC(Steam)向けに2023年リリース予定。4月21日に「完全新作インディーゲーム」として発表されていた作品が、本作だったようだ。


『マーダーミステリーパラドクス このひと夏の十五年』は、アナログゲーム「マーダーミステリー」をモチーフとした、怪事件の謎を解き明かすミステリーADVである。プレスリリース内では、ジャンル「マーダーミステリーADV」とも称されている。本作の舞台は、2004年8月の人口数百人の離島「式音島」。島では「式音島の神隠し」と呼ばれる怪事件が繰り返し発生していた。

主人公の天沢樹は、15歳の少年である。ある夏の日、天沢樹は式音島を初めて訪れ、養母の実家で血の繋がらない従兄弟たちと穏やかな時を過ごしていた。しかし天沢樹は、島で過ごすうちにさまざまな怪事件に巻き込まれ、自分の大切な人たちが事件の謎と深く関わっていると知ってしまう。そして、大切な人たちを救うことになるようだ。閉鎖的状況の離島を舞台に、怪事件の謎が描かれる。


天沢樹とプレイヤーは、閉鎖的状況で起こった事件の犯人探しに参加していく。本作では、近年人気のあるアナログゲームのジャンル「マーダーミステリー」をモチーフとした、独自の推理システムが採用されている。マーダーミステリーとは、殺人事件などが起こったシナリオに対し、プレイヤーがそれぞれ物語の登場人物としてゲームに参加。それぞれの役柄を演じながら会話し、互いの正体や犯人を探ったり、あるいは逃げ切りを謀ったりなど、正体の隠匿や推理を会話によっておこなうアナログゲームである。

本作では、そんなマーダーミステリーがモチーフとなっているため、プレイヤー自身も疑われる立場にあるのだという。プレイヤーは、限られた時間の中で容疑者と会話し、事件の手がかかりを収集。推理によって真相を暴くことが目的となる。ただし本作ではプレイヤー自身も容疑者であり、十分な信用が得られないまま終わりを迎えるとプレイヤーが犯人扱いされてしまう。手がかりと同時に、信用も集める必要があるわけだ。スクリーンショットを見る限りでは、各登場人物に警戒/疑心/中立/信用/信頼といった信用度らしき記載がある。制限時間内に、信用度を高めることも目的となるのだろう。


本作を制作しているのは、塩川洋介氏が代表取締役を務める、国内のゲーム制作会社ファーレンハイト213だ。本作においては、クリエイターの佐藤 倫(じゃんきち)氏がシナリオを担当している。同氏は、マーダーミステリー「ランドルフ・ローレンスの追憶」を手がけた人物。同作は「CEDEC AWARDS 2021」ゲームデザイン部門や「グローバルマーダーミステリー大賞 2020」ユーザー大賞などに選ばれてきたそうだ。また本作の制作陣としては、塩川洋介氏がプロデューサー。中尾彩子氏がディレクター。森山祐樹氏がキャラクターデザイン。渡部チェル氏が音楽を担当しているそうだ。

マーダーミステリーパラドクス このひと夏の十五年』は、PC(Steam)向けに2023年発売予定。発表にあわせて、Steamストアページなどが公開されている。