“実写と見紛う”FPS『Unrecord』発表。ボディーカメラ風映像をUE5で描く、物語重視の犯罪捜査
デベロッパーのDRAMAは4月20日、『Unrecord』を発表した。対応プラットフォームは現時点ではPC(Steam)が予定されている。昨年10月ごろにボディーカメラ風映像で注目を集めたゲームのタイトルが決定し、正式発表されたかたち(関連記事)。
『Unrecord』はシングルプレイ用のタクティカルFPSゲームだ。プレイヤーは犯罪の捜査をおこない、さまざまな人物と対峙することになるという。人物に対して選択肢を選ぶかたちで会話も展開。クライム系やスリラー系の作品から影響を受けた、捻りの効いたストーリーが描かれるそうだ。開発にはUnreal Engine 5が用いられているとのこと。
ボディーカメラでの録画映像を模した、独特な視点は本作の大きな特徴となるだろう。また本作ではプレイヤーキャラが自由な手の動きを見せるそうで、特徴的な照準システムが採用されているとのこと。公開された映像からも、銃の反動や手ぶれがリアルに再現されていることが確認できる。
そのほか本作はリトライを重ねるゲームプレイになっているそうで、死と隣り合わせの戦闘が特徴となるのだろう。映像でも入念に部屋のクリアリングをおこなう様子が見られ、慎重な戦術が求められそうだ。なお本作は公式サイトで、『Firewatch』と『Ready or Not』を組み合わせたような作品になると伝えられている。
本作を手がけるのはフランスに拠点を置くDRAMA。2020年に開発者Alexandre Spindler氏と、ミュージシャンのThéo Hiribarne氏によって設立されたスタジオだ。本作は同スタジオにとって初作品となる。Alexandre氏は過去にTwitterアカウントや海外掲示板Reddit上で本作と見られるゲーム映像を紹介。実写と見紛うほどリアルな映像が大きな注目を集めていた。開発者はよく寄せられる質問に回答するかたちで「FMVゲームではない」「レールシューターではない」「映像はプリレンダではなくリアルタイム」と回答している。実写風のグラフィックには、それほど驚く人が多いのだろう。
当時の映像はUnreal Engine 4で開発されていたとされ、映像内で使用されているアセット(物体など)にはすべてUnreal Engineのマーケットプレイスで利用可能なものが用いられていたとのこと。ボディーカメラ映像の雰囲気を再現するためにプログラミングや、音響・シェーダー・ポストプロセスなどの調整に注力したそうだ。
なおReddit内ではユーザーの感想や意見も募られていた。その中で複数見受けられた意見としては、拳銃のマズルフラッシュ、武器の反動、そして硝煙の挙動などが改善点として寄せられた。同氏はこれらの意見を受け止め、「拳銃のエキスパートを周りに集めてみる」と今後のブラッシュアップへの意欲を見せていた。今回の発表に際して公開された映像では、前回の動画と比較して反動や硝煙といった銃の挙動がかなりリアルになったことが確認できる。
現在本作は開発初期段階だそうで、少なくとも今年中にリリースされる予定はないという。また、パブリッシャーや投資家を引き続き募集中とのことだ。発表に際してSteamストアページが公開されているので、気になる人はウィッシュリストに登録しておくといいだろう。
『Unrecord』はPC(Steam)向けにリリース予定だ。