『バイオハザード4』ディレクター三上氏、『RE:4』をクリアしたと報告。「非常に楽しかった」と褒める
ゲームクリエイターの三上真司氏は4月18日、『バイオハザード RE:4』をクリアしたことを報告した。開始から2週間でのクリアとなり、本作を“非常に楽しめた”と評している。
三上真司氏は、カプコンにてゲーム業界でのキャリアをスタートさせたゲームクリエイターだ。カプコンでは『バイオハザード』のディレクターを担当し、その後もプロデューサーなどの立場で同シリーズを含む多数の作品に携わった。ゲームキューブのオリジナル版『バイオハザード4』では、ふたたびディレクターを務めていた。
同氏はその後クローバースタジオを経てTango Gameworksを設立。『サイコブレイク』などの開発に携わった。今現在ではビジネス上カプコンとの関わりはないながら、『バイオハザード RE』シリーズのエグゼクティブプロデューサーを務める竹内潤氏との対談がおこなわれるなど、カプコンの中核スタッフとの親交は続いている様子だ。
『バイオハザード RE:4』は、『バイオハザード4』を原作としたリメイク作品だ。舞台となるのは、ラクーンシティ事件から6年後の世界。事件を生き延び大統領直属のエージェントとなったレオン・S・ケネディは、誘拐された大統領令嬢アシュリー・グラハムの救出任務のため、ヨーロッパの閑村へと向かう。オリジナル版での方向性を活かしつつ、ストーリーを再構成。ゲームプレイにおいては、ナイフでのパリィといった新アクションなど、新たな要素も複数追加されている。そんな三上氏は、リメイク版をプレイしていたようだ。
三上氏は4月18日、『バイオハザード RE:4』のクリア時の画面を写真におさめて投稿。水上バイクにて孤島からの脱出を果たしたレオンとアシュリーの姿が映し出されている。なお三上氏が本作を開始したのは4月5日のこと。「当面は暇なので『バイオハザード RE:4』を始めました」と伝えていた。4月7日にはチャプター5まで進行したことを報告。開始から2週間を経てクリアに至った。同氏はクリア時のツイートにて「I enjoyed it very much(非常に楽しかったです)」と伝えており、リメイク版のプレイを満喫していたようだ。
オリジナル版『バイオハザード4』には、三上氏のゲームデザイン哲学が色濃く反映されているといわれている。先述の竹内氏との対談によると、三上氏は背中越しのカメラ視点の採用を決めたほか、同作のシナリオまで担当。かなりきつめのスケジュールだったそうで、なんと約2週間で書き上げたという。またオリジナル版の制作チームを「これ以上ないドリームチーム」と評しており、思い入れのある作品のひとつなのだろう。
なお『バイオハザード RE:4』のプロデューサー平林良章氏によると、リメイク版の制作に三上氏は関わっていないそうだ(関連記事)。リメイク版で新たに実装された要素も多く、三上氏もそれらを新鮮な気持ちで楽しんだかもしれない。
今年2月にBethesda Softworksは、三上氏は数か月以内にTango Softworksを退職予定であると明かしていた(関連記事)。三上氏がTango Gameworks退社後にどのような活動をするのかについては現時点では明らかにされていない。同氏は近年、後進を育てる一方で、また自らがディレクションする作品を手がけたいと語ることもあった。現時点で同氏は“当面は暇”と述べているものの、今後いつか新作を提げてふたたび表舞台に現れるかもしれない。
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