Grinding Gear Games(以下、GGG)は4月8日、基本プレイ無料のハクスラARPG『Path of Exile』にて、新拡張コンテンツ「Crucible」を配信開始した。本作では拡張コンテンツ配信のたびにSteam同時接続プレイヤー数が大幅増加するのが慣例となっている。しかし、今回本作は、最大同時接続プレイヤー数記録を更新している。
『Path of Exile』は、GGGが手がけるハクスラARPG。PC向けを中心に、長年にわたり高い人気を誇っている。また、昨年末にはリリースから約9年越しに正式日本語表示対応を果たし、国内ハクスラファンから喜びの声もあがった(関連記事)。本作では、「リーグ」と呼ばれる区切りにて、定期的な拡張コンテンツの無料配信がなされてきた。そうした拡張配信のタイミングでは人口が爆発。一定期間をおいて落ち着くサイクルを繰り返し、のこぎりの刃のような特徴的なグラフを呈している(SteamDB)。
そして今回の拡張「Crucible」の配信は、いつもと違った。Steamにおけるプレイヤーが今までになかった人数集まっているのである。本作における過去の記録としては、注目度の高いリーグ開始時は最大同時接続プレイヤー数16万人に迫っていた。しかし、今回の「Crucible」配信時にはピーク時で21万人のSteamユーザーが本作をプレイ。過去最高記録に5万人以上の差をつけて、新記録を打ち立てている。
また、本作開発元も「Crucible」配信における反響について触れ、全体でピーク時32万1180人が本作をプレイしたと告知。5万人以上の差をつけて最高記録を更新したと公式に認めている。こちらはSteam版プレイヤーのほか、GGGが配信する独自クライアントおよびEpic Gamesストアのプレイヤーも含めての数字と見られる。また、コンソール版は統計に含むか不明なものの、コンソール版向け「Crucible」の配信は4月13日から。一連の数字を見比べると、数々の展開プラットフォームのなかで、Steamが本作のプレイヤー数を大幅に伸ばしたと解釈できるだろう。
こうした新記録の背景としては、まず「Crucible」のアップデート内容についての高い期待度もあるだろう。同拡張では、「クルーシブルの鍛冶場」コンテンツが追加。武器に対するパッシブスキルツリーでの強化が可能となった。また、エンドコンテンツ関連の調整としてアトラスパッシブツリーの改善が実施。ほかにも、「ブリーチ」「アビス」といった過去リーグ由来のコンテンツにもリワークの手が入っている。
本作の要となるキャラ強化システムにも調整が入った。キャラパッシブスキルツリーにおけるマスタリーの大幅刷新や、クラスであるサボター/パスファインダーのアセンダンシークラスが刷新。ヴァールスキルも追加されるなど、ビルド環境に大きな変化を起こす調整が多数実施されたわけだ。
ほか、本作の近頃の拡張では、アイテムドロップ率の減少やスキル弱体化にまつわる不満がコミュニティから噴出することもしばしばだった。そうした流れを受けてか、開発側は「Crucible」に関する事前のバランス調整方針告知において「ナーフ祭り(nerf-fest)にはまずならないはず」と告げていた。こうした方針やアップデート内容に期待を寄せた既存ユーザーたちが、以前にも増して多数本作に舞い戻ってきたとも考えられるだろう。
『Path of Exile』新リーグ「Crucible」は現在PC(Steam/Epic Gamesストア/公式サイト) 向けに配信中。 Xbox Oneおよび国内未展開のPlayStation 4向けには4月13日配信予定だ。