往年の狙撃ゲーム『マテリアルスナイパー』がHTML5版で復活。Flash製ガンシューティングが、ブラウザから再びプレイ可能に

ゲーム制作者TANAKA U氏は4月8日、『マテリアルスナイパー』のHTML5版を公開した。同氏のサイト「ネクストフレーム」内にて、flashで公開されていた同作が再び通常のブラウザ上からプレイ可能となっている。

国内のゲーム制作者TANAKA U氏は4月8日、『マテリアルスナイパー』のHTML5版を公開した。同氏のサイト「ネクストフレーム」内にて、flashで公開されていた同作が再び通常のブラウザ上からプレイ可能となっている。サイト内では、PC版Google Chrome専用と記載されている。また公開時のツイートでは、音量に関する警告が記されていたが、その後アップデートにより音量が調整されたようだ。

『マテリアルスナイパー』は、TANAKA U氏により制作中の、標的を狙撃するガンシューティングゲームである。本作の主人公アイリス(通称スナ子)は、何らかの組織に所属する狙撃手だ。プレイヤーは、彼女を操作してステージに挑戦。標的として表示されるマテリアル(物体)にマウスで照準をあわせ、弾丸で撃ち抜く。射撃用のターゲットやドラム缶、ビルに仕掛けられた爆弾など、ミッションごとのターゲットを狙撃し、任務のクリアを目指すのだ。

システムとしては、本作では標的までの距離感や弾丸の物理挙動が取り入れられている。具体的には、アイリスの手ブレが照準に大きく影響する。的の中央を狙うなど、狙撃に精度を求められる場合は息を止めるアクションで、手ブレを抑えながらターゲットを狙っていく。もう一つ、弾丸の射出から着弾までに時間がかかるため、風があったりターゲットが動いたりしている場合は、先を読む必要がある。本作ではそうしたシステムにより、遠方を狙って撃つ狙撃が表現されているわけだ。

また要素としては、本作には強化システムが搭載。ミッションクリア時にもらえるポイントを使って、主人公のリロード速度や集中力などを強化できる。主人公関連では、彼女のきせかえ要素も用意されている。

本作を手がけているのは、国内のゲームクリエイターTANAKA U氏だ。同氏の過去作としては、「ネクストフレーム」内にて『艦砲射撃!』や『SeventhSky』といったFlash製ゲームを多数公開してきた。また同氏のポートフォリオによれば、同氏は2009年のバンダイナムコゲームスからの退社後、『ワールドフリッパー』や『プリンセスコネクト!Re:Dive』などを含む多数のゲームに携わってきたそうだ。

本作『マテリアルスナイパー』は、2008年に同氏のサイト「ネクストフレーム」内で公開されたFlash製ゲームである。タイトル画面にもテストプレイと表記されるなど、未完成ながらその後10年以上に渡って公開されていた。しかし、2020年末にFlashのサポートが終了。その後は、通常のブラウザからはプレイできなくなっていた。本作では今回HTML5に対応したことで、『艦砲射撃!』に続いて本作もブラウザから再びプレイ可能となったわけだ。同氏のツイートによると、FlashゲームのHTML5対応は、当時のプレイヤーに楽しんでもらうためおこなっているとのこと。またHTML5への対応にあたっては、swf2jsが使用されている。swf2jsは、SWFやFlashをリアルタイムに分解し、HTMLの技術でエミュレーションをおこなうライブラリである。

そのほか『マテリアルスナイパー』については、現在も制作が続けられているようだ。2019年の同氏のツイートによれば、Flashから開発プラットフォームを何度か変えつつ、制作は継続中。同氏のTwitter上では、いくつかの動画や画像で、新しいスナ子の姿やUIなどが公開されている。

『マテリアルスナイパー』HTML5版は、サイト「ネクストフレーム」にて公開中。プレイにあたっては、PC版Google Chromeが推奨されている。

Keiichi Yokoyama
Keiichi Yokoyama

なんでもやる雑食ゲーマー。作家性のある作品が好き。AUTOMATONでは国内インディーなどを担当します。

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