『バイオハザード RE:4』主人公レオンを“喘ぎ声聞きたさ”で痛めつけるファンが観測される。実は以前からすごかった
『バイオハザード RE:4』で主人公を務めるレオンを「あえて敵の攻撃に晒して痛めつける」という、奇妙な遊び方をするユーザーがいるようだ。一見無意味な戯れにも思えるその行為の背景には、「レオンの喘ぎ声を聞きたい」という動機があるようだ。海外メディアKotakuが伝えている。
『バイオハザード RE:4』は、2005年に発売されたサバイバルホラーゲーム『バイオハザード4』を原作としたリメイク作品だ。舞台となるのは、ラクーンシティ事件から6年後の世界。事件を生き延び大統領直属のエージェントとなったレオン・S・ケネディは、誘拐された大統領令嬢アシュリー・グラハムの救出任務のため、ヨーロッパの閑村へと向かう。
レオンが『バイオハザード』シリーズに初登場したのは、1998年のPlayStation用ソフト『バイオハザード2』からだ。当初は新米警察官だったレオンは、『バイオハザード4』では特殊訓練を受け前述の通り敏腕エージェントに。丹精な美貌とスタイリッシュなアクションを見せつけ、『バイオハザード6』でもプレイアブルキャラとして活躍した。また、映像作品などでの出番も多く「スタイリッシュな戦闘を見せつける美男」というキャラクター性が一貫している。ファンからの人気も高く、『Dead by Daylight』(以下、DbD)における『バイオハザード』コラボDLCにも、サバイバーキャラとして登場している。
そんなレオンを、ゲーム内で意図して痛めつけるプレイヤーたちがいるという。敵の攻撃をあえて食らったり、負傷したまま放置したりとさまざまだ。その目的は、喘ぎ声である。レオンはホラーアクションゲームの主人公であるがゆえに、ダメージボイスが豊富。そして、かなりいい男である。そんなレオンが痛みに喘ぐさまざまな声が、一部のユーザーにとって耳に心地いいようなのだ。
特にそうした嗜好を加速させているのは、近年の『DbD』ゲスト出演や『バイオハザード』リメイクシリーズでの、ボイスの高精細化・パターン増加だろう。たとえば、『DbD』でのレオン(演・Riley McShane氏)は喘ぎ声がかなりすごい。聞けばおかしな気持ちになることは請け合いである。敵に襲われている・負傷しているという文脈を抜いてしまうと、なにやら淫靡に聞こえてしまうわけだ。『DbD』でのボイスのみをまとめた有志による動画も公開されており、コメント欄でもセクシーであるとの意見が多数寄せられている。以下の動画となるが、再生の際には注意してほしい。
そして『バイオハザード RE:2』におけるレオン(演・Nick Apostolides氏/森川智之氏)も一部好事家の餌食となる。下記動画では、ダメージを食らって歯を食いしばるレオンの様子を収録。「レオンを回復させないのはこれが理由」とのコメントとともに、痛みに喘ぐ声が届けられている。また、レオンが痛みに歪ませる表情も見どころだろう。先入観をもっていると、こうした表情さえも性的に見えるかもしれない。
こうなってくると気になるのは『バイオハザード RE:4』におけるレオンの喘ぎ具合だ。同作におけるレオンは、『バイオハザード RE:2』に引き続きNick Apostolides氏が英語版の、森川智之氏が日本語版の音声を担当している。森川氏といえば、『バイオハザード』映像作品などでもレオン役を務めたほか、アニメや洋画吹き替えを中心に数々の人気キャラクター・俳優の声を担当。また、ドラマCDなどにおける出演本数と演技のクオリティは同氏に「BL界の帝王」との異名を取らせるほどである(なお同異名は本人も認めている 参考:文春オンライン)。そんな森川氏による「肉体になにか起きている演技」は、ぜひ確かめておきたい。以下は、弊誌にて森川氏およびNick氏の演技を収録した動画となる。
全体の印象として、Nick氏の演技については『バイオハザード RE:2』より“いかつい”声となっている印象だ。バランスとしては痛みを強く表現している一方で、時折「ビールを飲み干した直後の声」のような印象も受ける。しかし一貫して、ダメージボイスとして緊張感を掻き立てるしっかりとした演技となっている。
そして森川氏の演技についても、当然のことながら痛みがありありと伝わってくるお芝居となっている。こちらも『バイオハザード RE:2』より落ち着いた雰囲気であり、特殊訓練を受けエージェントとなったレオンの成長をも表現されていそうだ。ただ、筆者の主観ではあるものの、音声をじっくり聞いていると胸に不思議なときめきを覚えた。なお、筆者は森川氏の出演したドラマCDを数多く愛聴している。そのため、先入観によるバイアスもかかっている可能性はあるだろう。読者の皆様には、ご自分でその印象を確かめてみてほしい。
ただし当然のことながら、Nick氏も森川氏も、素晴らしい表現力で痛みを表現している。ゲームプレイ中は映像とセットで真に迫る痛みの表現となっており、いやらしい印象を受けたとすれば、聞き手の煩悩が原因だろう。また、痛みと快楽は紙一重という性質もあるかもしれない。ほかに書き添えておきたいのは、本作ではレオンの負傷状態に応じて、武器構え時や壁にぶつかった際などの音声がしっかりと変化する点だ。各言語声優による演技のほか、開発側によるゲームシステムを含めた徹底した作り込みによって、レオンというキャラクターの自然な演技が実現されているわけである。
なお補足として、オリジナル版『バイオハザード4』でレオンが気絶するシーンに、無関係な喘ぎ声を乗せた動画が、昨年TikTokにて流行。さまざまなバリエーションが作られるに至った(Know Your Meme)。レオン=喘ぎ声という謎のイメージが、こうしたネットミームからも定着した、あるいはしつつあるのかもしれない。今後もレオンの出番には、喘ぎ声にも耳が寄せられることだろう。
『バイオハザード RE:4』は、PC(Steam)/PS4/PS5/Xbox Series X|S向けに発売中だ。