『バイオハザード RE:4』エイダの英語版声優の“演技”に一部ユーザーが過激批判、本人参る。声優交代という難しさ

 

バイオハザード RE:4』(以下、RE:4)では、『バイオハザード RE:2』(以下、RE:2)からエイダ・ウォンの英語版声優が交代となった。交代後のエイダの演技について一部海外ユーザーが過剰に批判的な反応を示しており、『RE:4』でのエイダの声優のInstagramアカウントに直接不満の声が多数寄せられる事態に。現時点でエイダの声優のInstagramアカウントは閉鎖となっている。

『RE:4』は、2005年に発売されたサバイバルホラーゲーム『バイオハザード4』を原作としたリメイク作品だ。舞台となるのは、ラクーンシティ事件から6年後の世界。事件を生き延び大統領直属のエージェントとなったレオン・S・ケネディは、誘拐された大統領令嬢アシュリー・グラハムの救出任務のため、ヨーロッパの閑村へと向かう。

『RE:4』ではオリジナル版での方向性を活かしつつ、ストーリーを再構成。ゲームプレイにおいては、ナイフでのパリィといった新アクションなど、新たな要素も複数追加されている。グラフィックもRE ENGINEにより最新のビジュアルで再構築されており、キャラのモデルも一新された。

レオンとエイダ・ウォンについては、顔のモデルはそれぞれと同一人物が担当しているとみられる。一方で英語版声優については、レオンはNick Apostolides氏が『RE:2』から続投。しかしエイダはJolene Andersen氏からLily Gao氏に交代となった。

声優の交代を受け、海外メディアTheGamerはリメイク版のエイダがドライで無関心なキャラクターになっていると批判。演者であるLily氏を非難しているわけではないとしつつ、リメイク版でのエイダはファンの期待を大きく裏切ったキャラクター性になっていると述べている。さらには、一部海外ユーザーはリメイク版のエイダに対して過剰な反応を示す結果に。中にはLily氏のInstagramアカウントに直接コメントで不満を伝える者もみられた。あるTwitterユーザーは同氏に向けられたInstagram上の投稿をまとめ、ユーザーらの一線を越えた反応を批判している。

Lily氏のInstagramアカウントには、「(演技のせいで)デラックスエディションを買った金が無駄になった」「もうエイダ役に抜擢されないよう願う」「なぜカプコンは過去の声優ではなくあなたを雇ったのか理解できない」など、数々の罵倒や個人攻撃が寄せられていたようだ。こうしたコメントを受けて同氏はInstagramアカウントを閉鎖するに至っている。

不満を寄せるユーザーらは主にLily氏の演技を槍玉にあげている。『RE:4』と『RE:2』のエイダの声のお芝居を比べてみると、たしかに『RE:4』はややドライな語り口。レオンも『RE:2』と比べてドライな演技となっており、エイダとあわせてリメイク版ではより大人びたキャラ付けが強調されているのかもしれない。ちなみにLily氏はエイダ役としては初のアジア系声優。アジア系のバックグラウンドをもつとみられるエイダに、より設定どおりの声優が抜擢された可能性はあるだろう。

なお過去には『CRISIS CORE –FINAL FANTASY VII– REUNION』の英語版にて、ザックスの声優が交代した際にも一部ユーザー間で批判が渦巻いた。声優が交代してキャラクターの印象が変わってしまった際には、不満が寄せられやすい傾向はあるかもしれない。

今回の度を越した一部ユーザー反応に対しては、別のユーザーや海外メディアから批判が寄せられている。またLily氏の演技を評価するユーザーも散見され、英語圏でも同氏の演技を受け入れる声はあるわけだ。いずれにせよ、たとえゲーム内の演者に対する不満があってもSNS上で本人に直接指摘することはあるまじき行為だろう。