とある“奇妙ゲーム”開発会社、プロトタイプ22個をまとめたセットゲームをSteamで無料配布。今なら無料で奇妙体験

Landfallは3月31日、『Landfall Archives』の無料配信を開始した。対応プラットフォームはPC(Steam)。お蔵入りとなった未公開ゲームを22本を収録したタイトルとなっている。

インディーゲームスタジオのLandfallは3月31日、『Landfall Archives』の無料配信を開始した。対応プラットフォームはPC(Steam)。本作は同スタジオが2016年より開発し、お蔵入りとなった未公開ゲーム・デモ・インタラクティブスライドショー、そして代表作である『Totally Accurate Battle Simulator(以下TABS)』の2017年度版を同梱した作品となっている。

Landfallはスウェーデンのストックホルムを拠点とするインディーゲームスタジオだ。同スタジオは2021年4月2日、戦場シミュレーションゲーム『TABS』をEpic GamesストアおよびにSteam向けにリリース。“史上最高にグダグダな物理演算システム”という独自の物理演算が導入されており、シミュレーションにより巻き起こる戦闘やサンドボックスモードでの自由度の高いプレイ性が人気を博した。Steamユーザーレビューにおいては約1500件のレビューが寄せられ、そのうち97%が好評の「圧倒的に好評」という高いステータスを獲得している。

そんな同スタジオがこのたび無料で配信を開始したのは、前述した『TABS』の旧バージョンである『TABS 2017』を含めた、お蔵入り22作品をまとめた『Landfall Archives』だ。『TABS 2017』では本家版では現在使用されていない物理演算が導入。ただし本家『TABS』同様に迫り来る敵を倒してステージをクリアするキャンペーンモード、そして自由度の高いプレイ性が可能なサンドボックスモードが用意されている。


Landfallは、『TABS』の作風からわかるように、奇妙なゲームを開発することで知られる。そのため『Landfall Archives』には他にも“ヘンテコな魚と対話をする”マルチエンディング形式の『Blob Game』、ベルトコンベアを建設して荷物を落とすことなく運搬する『Post Game』、武器を使って迫り来るロボットたちを撃退する『Robots Forever』なども同梱されている。こちらは1人プレイ専用のゲームモードとなっており、じっくりと思考しながらLandfallが作り上げた物理演算によるゲームプレイを楽しむことができる。

またオンライン・ローカルPvPが可能なゲームも複数用意。トップダウン型のシューターゲーム『Counts and Stakes』や、一人称視点のシューターゲーム『Medieval America』が同梱されている。『Counts and Stakes』では数種類の武器が存在。装備によってプレイスタイルが変わる内容となっている。『Medieval America』においては拳銃と盾による攻守の切り替えが肝のゲームとなっている。どちらも相手との心理戦を交えたシューティングを楽しめる内容だ。マッチメイキングにも対応しており、見ず知らずのプレイヤーと手軽にシューティングゲームを楽しむことができる。

多数の作新をまとめた本作は本稿執筆段階で約300件のレビューが寄せられ、97%が好評の「非常に好評」ステータスを獲得。独特な物理演算を駆使したゲームシステムや、多種多様なゲームをプレイ可能な点が高い評価につながっている。一人でも複数人でも楽しむことができるゲームの数々が同梱されていることも、幅広いターゲットに評価を受けているのだろう。


『Landfall Archives』はPC(Steam)にて無料で配信中。『TABS』を手がけた同スタジオのアイデアの宝庫に触れてみたい人はぜひ本作をプレイしてみてはどうだろうか。

Mayo Kawano
Mayo Kawano

豪州在住の薬剤師およびにゲーム翻訳者。サバイバルクラフトゲームを主食として、ステルスゲームはデザートとする。

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