Lackgirl Projectは、『LACKGIRL I – “Astra inclinant, sed non obligant.”』ダウンロード版を3月31日に配信すると発表した。対応プラットフォームはPC(Steam/FANZA/DLsite)。DLsiteのストアページによると、価格は税込1980円となるようだ。
『LACKGIRL I – “Astra inclinant, sed non obligant.”』は、心に欠陥を抱えた魔法使いの少女たちの戦いと成長を描くビジュアルノベル作品だ。全3部構成となっており、本作では第1部に相当する物語が描かれる。本作の舞台は、感情の欠落のような症状「欠陥概念」をもつ魔法使いたちや、魔法が存在する世界。魔法に関する法律も定められており、魔法が扱えるようになった人間は、魔法使い用の学園へと強制入学させられることとなっていた。
本作の主人公である皐月は、「未来」の欠陥概念をもつ少女だ。皐月は、魔法使いの血脈「クラウン」の生まれでありながら、普通の女の子でありたいと思っていた。しかし中学卒業を間近に控えたある日、皐月は謎の少女・と遭遇し、自身が魔法使いであると自覚。結果的に、魔法使いだけの学園・教導学園アイリスへ通うことになってしまう。そして皐月は事件に巻き込まれ、秘匿された存在を知るのだという。魔法を使った少女たちの戦いと、学園での日々が描かれていく。
皐月は、教導学園アイリスで魔力の制御方法を学びながら、魔法使いの少女たちとの交流を深めていく。本作ではそうした様子が、1本道のノベルゲーム形式で展開。テキストとイラストや音声の演出によって、物語が表現される。またメインキャラクターとしては、身体強化の魔法を使う統や、反射を扱う律、学園長代理のつむぎといった魔法使いの少女たちが登場。主人公の皐月も含めて、彼女たちの声をプロの声優陣が担当していることも特徴だろう。本作では、全3部作の始まりにあたる部分が描かれており、演出面ではそうした声優陣の声やグラフィックによって彩られていた。
本作の開発元であるDontsugelは、イラストレーター紅緒氏による個人サークルだ。紅緒氏は同サークルにて、オジリナル企画「LACKGIRL」の世界を2015年より同人誌として展開。本作の公式サイトによると、架空のゲームの設定資料集や架空のTVアニメのストーリーなどとして、描いてきたそうだ。本作『LACKGIRL I – “Astra inclinant, sed non obligant.”』は、そんな「LACKGIRL」の世界を、本物のゲームとしてかたちにした作品の第1弾となる。制作にあたっては、企画およびキャラクターデザインを紅緒氏自身が担当しているほか、プロのクリエイターたちがスタッフとして参加。シナリオは、『蒼の彼方のフォーリズム』などに携わってきたシナリオライターの渡辺僚一氏が担当している。
また2022年12月30日から31日にかけて開催されたコミックマーケット101の2日目では、パッケージ版が初頒布されている。「ErogameScape -エロゲー批評空間-」(ADVなどを中心に、プレイヤーによる批評や感想が集まるサイト)では中央値74点、平均値69点を獲得。同サイトのコメントでは、「掴みが弱い」といった意見がある一方、終盤のシーンは評価されており、次作への期待のコメントもあげられているようだ。
『LACKGIRL I – “Astra inclinant, sed non obligant.”』ダウンロード版は、PC(Steam/FANZA/DLsite)向けに3月31日配信開始予定だ。またブックレットが付属するパッケージ版は、税込4400円でメロンブックスにて販売中となっている。