『ポケモン エメラルド』の価格がなぜか高騰中。海外では“ソフトだけで2万円超”の取引増加

海外オークション・通販サイトを中心に、『ポケットモンスター エメラルド』の価格が高騰を見せている。ソフト単体での出品であっても200ドル(約2万6000円)前後で取引されるなど、一部ユーザー間ではかなり希少価値の高いソフトとして認識されつつあるようだ。

海外オークション・通販サイトを中心に、『ポケットモンスター エメラルド』の価格が高騰を見せている。ソフト単体での出品であっても200ドル(約2万6000円)前後で取引されるなど、一部ユーザー間ではかなり希少価値の高いソフトとして認識されつつあるようだ。GamesRadar+が伝えている。


『ポケットモンスター エメラルド』(以下、エメラルド)はゲームボーイアドバンス向けに2004年に発売されたタイトル。『ポケットモンスター ルビー・サファイア』(以下、ルビー・サファイア)をベースに要素の追加などがおこなわれた、いわゆるマイナーチェンジ版だ。ストーリー面でも『ルビー・サファイア』からの変化がみられ、伝説のポケモン「レックウザ」に焦点を当てた物語が展開する。

今回、特に海外にて『エメラルド』の相場が高騰していることが伝えられている。まずは海外のオークション・販売サイトShopGoodwill.comにおいての報告。同サイトに24時間以内に出品されたゲームを紹介するTwitterユーザーGoodwill Goblin氏は2月26日、本作が開始価格165ドル(約2万1000円)で出品されている画像を投稿した。その後も同氏は本作が出品された際の画像を複数回にわたって投稿しており、120ドル(約1万5000円)前後の開始価格で本作の出品が続いていることが確認できる。

また海外オークション・販売サイトの価格集計サイトPrice Chartingによると、eBayでは2019年ごろより本作の価格が急激に高まっていったことが示されている。同サイトによれば、2019年の本作の平均価格は約30ドル(約3900円)。一方で直近の平均価格は178ドル(約2万3000円)とされている。たしかに直近の出品一覧を見ると、最終価格が200ドル前後でも取引が成立していることが確認できる。なお『ルビー』の平均価格は約60ドル(約7800円)で、『サファイア』は約80ドル(約1万400円)。『エメラルド』はそれらと比較して、かなり高額で出品・取引されていることが分かる。

国内においても『エメラルド』は『ルビー・サファイア』と比べて高額で出品されている。メルカリで出品されている『ルビーサファイア』の多くが1000円前後であるのに対し、『エメラルド』は4000円前後。Amazon.co.jpでは『ルビーサファイア』が最低価格2000円~3000円で出品されているのに対し、『エメラルド』は最低価格でも約5000円で出品。海外ほどではないものの、国内でも『エメラルド』の相場は高騰しているとみられる。なおここまで価格を紹介してきたのは、箱や説明書が付属しないソフトのみの出品。箱などが付属する場合は、国内外ともにさらに高額で出品されている。


『エメラルド』の価格が国内外で高騰している理由は定かではない。推測できる理由としてはまず、現状では『エメラルド』がリメイクされていないことが挙げられるだろう。『ルビー・サファイア』についてはリメイク版である『ポケットモンスター オメガルビー・アルファサファイア』が存在。ベースとなった作品はリメイクされているものの、『エメラルド』独自の要素を楽しみたいユーザーはオリジナル版を遊ぶしかないわけだ。

そのほか、全体的に『ポケモン』関連商品に市場価値が高まっていることがあげられる。特に著しいのは「ポケモンカードゲーム」。旧カードから新カードまで、さまざまなカードが高額で取引されている。また『ポケットモンスター スカーレット・バイオレット』の売上がNintendo Switchゲームとして歴代最高のスタートを切ったことも記憶に新しい。『ポケモン』自体の人気が、フランチャイズとして、あるいは資産として高まっていることも価格高騰の背景としてあるのかもしれない。

価格高騰を見せる『ポケットモンスター エメラルド』。eBayでは『エメラルド』のほかにも、ゲームボーイアドバンスニンテンドーDS向けの『ポケモン』シリーズ作品も軒並み高額で取引されている。特に海外では、過去の『ポケモン』シリーズの希少価値が高まっているといえるだろう。

Hideaki Fujiwara
Hideaki Fujiwara

なんでも遊ぶ雑食ゲーマー。『Titanfall 2』が好きだったこともあり、『Apex Legends』はリリース当初から遊び続けています。

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