俳優のLance Reddick氏が逝去し、『Destiny 2』ザヴァラ司令官の周囲に悼むファンが集う。「ジョン・ウィック」などでも好演
米国の俳優であるLance Reddick氏が亡くなった。享年60歳で、ロサンゼルスの自宅にて亡くなっていたところを、現地時間3月17日朝に発見されたという。TMZが報道し、Varietyが確認している。死因については「natural causes」とされ、外部的要因ではなく事件性もないと伝えられている。
Reddick氏は映画「ジョン・ウィック」シリーズなどへの出演で知られるほか、『Destiny 2』などのゲーム作品でも印象的な役を好演していた。同作ゲーム内では、同氏が演じたザヴァラ司令官のもとにプレイヤーが集い、哀悼の意を示しているようだ。
Lance Reddick氏は、アメリカ合衆国出身の俳優・ミュージシャンだ。Reddick氏は「ホワイトハウス・ダウン」「FRINGE/フリンジ」といった映画やドラマ作品に出演。「ジョン・ウィック」シリーズでは、コンシェルジュのCharon役で出演し印象的な役回りを演じていた。また、Netflixドラマ版「バイオハザード」でアルバート・ウェスカー役を演じたことも記憶に新しい。
Reddick氏は実写映像作品への出演だけでなく、ゲーム作品への出演も多かった。『Quantum Break』では物語の鍵となる人物であるMartin Hatch役を担当。ゲーム内でも同氏の姿が3Dモデルに落とし込まれ、モーションキャプチャーも自身が演じる手法が取られていた。また、『Horizon Zero Dawn』と続編『Horizon Forbidden West』では謎多き男サイレンスを、『Destiny』シリーズではザヴァラ司令官を演じるなど、印象的なキャラクターを担当していた。
現在SNS上では、多くの国内外ファンによるReddick氏の逝去を惜しむ声が見られる。そして『Destiny 2』のゲーム内でも、同氏が演じたザヴァラ司令官の周囲にファンたちが集い喪に服しているという。ザヴァラは前作から引き続き登場している主要キャラクターであり、人類の守り手たちを牽引する存在として、ストーリー上での出番やナレーションとしての語りも多い。プレイヤーたちが集う拠点エリアである「タワー」に佇み、人類を見守っている。つまり、多くの英語圏プレイヤーたちがReddick氏の声に普段から親しんでいたわけだ。AxiosのジャーナリストStephen Totilo氏が、そんなReddick氏の逝去を知ったユーザーたちが、タワーのザヴァラのもとに集結している様子を動画で伝えている。
なお、『Destiny 2』のタワーは多数のインスタンスに分かれており、ユーザーたちは小分けにされて別々のタワーに降り立つことになる。そうした各タワーにて、プレイヤーたちがさまざまなエモートや様式で追悼しているようだ。バーチャル空間ならではの追悼のかたちだろう。なお、同作を開発・運営するBungieも、Reddick氏の逝去を惜しみ追悼するメッセージをTwitter上で贈っている。
『Destiny 2』では、3月1日より最新拡張コンテンツ「光の終焉」が配信中。引き続きザヴァラが重要な役回りを担っている。また、Reddick氏は映画「ジョン・ウィック」シリーズ新作「ジョン・ウィック:コンセクエンス」にも出演。今年9月に日本公開予定だ。Reddick氏の急逝を惜しみつつ、同氏の名演を見届けたい。