デンシ・グラフィックノベルゲーム『ghostpia シーズンワン』3月23日配信へ。幽霊たちの町で過ごす、さびしさと暴力の物語

 

国内のゲーム開発会社room6は3月15日、『ghostpia シーズンワン』を2023年3月23日にリリースすると発表した。対応プラットフォームはNintendo Switchで、通常価格は税込2300円。ニンテンドーeショップでは、3月16日より発売日まで15%オフの予約セールも実施される。また本作は、PC(Steam)向けにも発売予定だ。

『ghostpia シーズンワン』は、どこにもいけない少女たちが幽霊の町で過ごす、暴力とさびしさのデンシ・グラフィックノベルゲームだ。iOS/ブラウザ向けに展開されてきた『ghostpia』をベースとした作品にである。本作の舞台は幽霊たちの暮らす、停滞した終着駅の町だ。町の中心には慰霊碑のようなミサイルが突き刺さっていて、周囲は雪に閉ざされている。そんな町で、1024人の変わらない幽霊たちが永遠に生きていた。

本作のメインキャラクターである小夜子は、ほかの住人からニンジャだと思われている、町でたったひとりの異邦人の少女だ。止まった幽霊の町で、小夜子はあるかもわからない故郷へ帰ろうとしていた。忘れてしまった大事なことを思い出すため、誰も超えたことのない雪の砂漠の先へ行こうとしていたのだ。それから時間が経ったある日、誰も来ないしどこへも行けないはずの幽霊の町へ、初めて新しい幽霊がやってくる。小夜子は新人の来訪をきっかけに、友人たちと再会。新入りの不思議な女の子ヨルとルームシェアで暮らすようになる。停滞していた幽霊の町に、新しい事件が起こり始める。

 


小夜子たちの暴力や事件は、基本的には1本道のノベルゲーム形式で展開されていく。文章で紡がれる物語を、温かみのあるグラフィックやBGM、グリッチ表現などによって演出。テキストを演出と共に読み進めることで、物語が進んでいくのだ。ただし本作においては、演出にかなり力が入れられている。演出はグラフィックノベルの表現を取り入れているといい、多数のグラフィックによってシーンを視覚的に表現。一部のシーンではキャラクターが動くなど、分岐を廃してでも注力したシナリオ演出は、本作の特徴の一つと言えるだろう。

 


本作を制作している超水道は、現在は社会人4名で活動している創作ユニットだ。過去作としては、スマートフォン向けに『森川空のルール』『佐倉ユウナの上京』などをリリース。2011年当時高校生だったメンバーによって立ち上げられ、10年以上に渡って活動を続けてきた。

本作『ghostpia シーズンワン』は、2014年より展開されてきた『ghostpia』をベースとした作品だ。単なる移植ではなく、テキストの改稿や演出のパワーアップを含めたブラッシュアップを実施。具体的には、立ち絵やカットインのリファインやアニメ演出の強化などがおこなわれているという。ブラッシュアップにより、より表現を突き詰めた内容になっているようだ。また『ghostpia シーズンワン』では、操作面で古いビデオデッキをイメージしているという。機能としては、巻き戻し/早送りといった機能が追加。グリッチやノイズの表現とあわせて、幽霊たちの物語をレトロな空気感で表現してくれるようだ。

ghostpia シーズンワン』Nintendo Switch版は、2023年3月23日に発売予定。通常価格は税込2300円。ニンテンドーeショップでは、3月16日より予約開始予定となっており、発売日までの期間は15%オフで購入できる。また本作のPC(Steam)版は、2023年第2四半期に発売予定。本作のベースである『ghostpia』は、iOS/ブラウザ向けに無料配信中だ。