Riot Gamesは3月8日、『VALORANT』Episode 6 Act IIを開幕した。同Actでは、新イニシエーター「ゲッコー」が参戦し、スキンシリーズ「オニ」が新スキンを引っ提げて再登場。新登場の刀スキンにプレイヤーの注目が集まるなか、思わぬ欠点が発露する。“刀が長すぎて物陰から先っちょが出てしまう”という、本作のシステム上かなり気になる現象が指摘されているのだ。
『VALORANT』は、Riot Gamesが開発・運営するマルチプレイ対戦FPSゲームだ。本作の基本となるアンレート/コンペティティブモードでは、ラウンド制による5対5のチーム対戦が展開。死亡すれば原則としてそのラウンド中は活動不可能となる。また、本作ではヘッドショットのダメージが大きく、一撃ないしは一瞬で撃ち合いに決着がつくこともしばしば。そのため、敵に位置を悟られぬ立ち回りがことさら重要となるゲームシステムだ。
そんな本作に向けて、3月8日に新ActとなるEpisode 6 Act IIが開幕した。そのなかでは、以前登場した「オニ」シリーズスキンが「鬼を解き放て」のキャッチフレーズとともに新たなラインナップとして再来。ヴァンダルなど各銃器向けのスキンのほか、新たな刀型近接武器「鬼丸国綱」が登場。国内外問わずファンが多い“カタナ”の登場に、プレイヤーたちは沸き立った。しかし、この鬼丸国綱にとある問題があるとの指摘が浮上した。プレイヤーが隠れている物陰から、刀身の先端が見えてしまうのだという。
この現象の実際の様子を、YouTubeに本作コンテンツを投稿しているKanga氏が共有した。そちらの動画を参照すると、たしかに鬼丸国綱の先端が角からピンと突き出している様子がわかる。いわば「体隠して先っちょ隠さず」状態だ。
鬼丸国綱といえば、実在の刀剣(太刀)だ。天下五剣に数えられ、現在は皇室が所有する「御物」である。夢にあらわれる小鬼を退治た逸話があるほか、北条家・足利家・豊臣家・徳川家(一説には織田家)を渡り歩いたとされる。刃長は2尺5寸8分(約78.2 cm)の業物である。そのような名刀であれば、並ならぬ存在感を発揮もしよう。しかし、本作では物陰から先っちょが出てしまっては困るのである。いかなる刀を用いようと、位置がわかれば銃で撃たれて死んでしまうからだ。
この“オニの先っちょポロリ現象”について、Twitter上では「Pay to lose」なるワードがトレンド入り。有利になる要素を課金で購入するような仕組み「Pay to win」と反対に、スキン代を払って不利になる要素を購入することになると揶揄するユーザーが続出したわけだ。
なお、『VALORANT』での鬼丸国綱の単体価格は5350VP(ヴァロラントポイント)。まとめ買いによって円とVPのレートは変動するものの、もっともお得な1万1000円のパックでは10500VPが得られ1VPあたり約1.047円となる。すなわち、鬼丸国綱は日本円にして約5601円で販売されているわけだ。なお、4種類の銃器スキンやスプレーなどもセットになったオニ コレクションセットでは、いろいろお得になり7100VP(約7434円)となる。なかなか良いお値段なのには違いないだろう。
一方で、本当にこの先っちょポロリ現象が「Lose」に繋がるかは、国内外で懐疑的な声があがっている。というのも、本作において角で敵を待ち受ける際に、原則としてナイフは構えない。基本的には、敵を素早く仕留められる銃を構えている。 手癖でナイフに切り替えてしまう場合は意識してやめるという解決策もあるだろう。前述のKanga氏の動画のコメント欄や国内外ユーザーのツイートでも、「先っちょが出るとかでなく、ナイフを構えている時点で撃ち負けるだろう」といった旨の意見が散見される。
競技性の高い本作にて、スキンが物陰から飛び出す/飛び出さないの違いはたしかに大きい。一方で、“オニの先っちょポロリ”はあまり気にしなくてもよい、回避しやすい問題なのもたしかだろう。こうした反応を受けてRiot Gamesが対策を取るかも今のところ不明、その場合モーションの変更や「長さをちょっぴり短縮」などになるだろうか。
『VALORANT』Episode 6 Act IIはPC向けに、基本プレイ無料にて現在配信中。