任天堂は2月28日、『スプラトゥーン3』の最新更新データVer3.0.0を配信した。最新シーズン「2023春 Fresh Season」の開幕は明日となるため、新ステージや新ブキなどはまだ解禁されていないものの、告知されていたハイカラシティへの行き来や陣取大戦ナワバトラーのオンライン対戦、チャンネル機能などはすでに使用できるようになっている。アップデート内容のひとつであるステージの改修もおこなわれており、改修され方がSNSで話題になっている。
昨日発表されたパッチノートで「一部のステージにおいて、一部のルールの地形を変更し、遠くから攻撃するブキの影響力を下げました」と発表されていたとおり、遠距離ブキが一方的に攻撃できないような改修がおこなわれた。リッター4Kやスプラチャージャーなどをはじめとした、チャージャー種の力を抑えるためのものだろう。
『スプラトゥーン』シリーズで撃ち合うインクは、遮蔽物に当たると当然ながら射線が遮られる。本作のメインウェポンにおいて最長の射程を誇るリッター4Kなどは、高所に陣取り、敵の短射程ブキの届かないところから狙い撃つのが定石のひとつであった。『スプラトゥーン3』では現状縦長のステージが多く、長射程のチャージャーを使いこなせるプレイヤーが活躍しやすい状況であることも、チャージャーが強いと言われる一因だったことだろう。そのチャージャーが強いという状況に一石を投じようとするのが今回のアップデートである。
ステージの改修とは言ったものの、今回のアップデートでは、地形の大幅な変更などはおこなわれていない。基本的には、チャージャーの射線が容易に通らないよう障害物が置かれる程度に留まっている。ゴンズイ地区、ヤガラ市場、ナメロウ金属、マサバ海峡大橋、キンメダイ美術館、マヒマヒリゾート&スパ、ザトウマーケット、スメーシーワールドの8つが今回調整の加わったステージとなっているが、ステージによってはどこが変わったのかわかりにくい場所もある。どのように改修されたのか、見ていこう。
ステージの改修ではテーマに沿ったオブジェクトが設置されている場所もある。例のひとつがナメロウ金属だ。今回のアップデートによって、ナメロウ金属のステージ中央手前には、それぞれの陣営に鉄骨が刺さった自動車が鎮座するようになった。この自動車が、チャージャーらの射線を遮るだろう。ナメロウ金属は解体業を中心とした、工業地帯を舞台にしたステージである。それを踏まえれば納得できなくもないオブジェクトではあるが、鉄骨が刺さった自動車のインパクトはなかなか強烈だ。
さらにゴンズイ地区には看板が設置された。設置されたのはステージ中央手前、ナメロウ金属の自動車同様の意図と思われる位置だ。自動車と看板、どちらも手前にある高所からのチャージャーの射線を遮ろうという意思が感じられる。インパクトが先行するナメロウ金属の自動車もゴンズイ地区の看板も、チャージャー使いにとってはなかなか厄介な位置に出現したかたちとなっている。
ほかにもスメーシーワールドとヤガラ市場には、ステージ中央に柱が設置されている。ヤガラ市場の柱は、拡声器型のスピーカーが取り付けられており、市場というステージのテーマに沿ったオブジェクトだ。キャラクター約1体分の太さの柱はやや心許ないものの、対面する敵陣から飛んでくるチャージャーの攻撃を遮って命を救ってくれることもあるだろう。
ステージのどこが改修されたのか調べるついでに、細かな部分に目をやってみると、意外な発見もできる。全体的に突貫工事感はあるものの、ゴンズイ地区の看板やヤガラ市場の柱など、グラフィティが施されていたり世界観を感じられたり『スプラトゥーン』らしさを思わせる設置物も発見できるはずだ。なお、今回紹介したものはすべてナワバリバトルのステージとなっている。バンカラマッチでは違った改修がされている、あるいは改修されていないステージもあるので、注意されたい。
改修されたとはいえ、短射程ブキはうまく遮蔽を使った立ち回りを心がけ、長射程ブキに遠距離から好きにさせない立ち回りが重要だ。そのためにも、新たに追加された障害物を利用したい。一方で、チャージャーも決定的に弱くなったとはまだ言えない。そもそも、追加された遮蔽がどのように環境を変えるのか、今判断するのは早計だろう。いずれのブキも、新シーズンから新しい戦い方を模索していく必要がありそうだ。
『スプラトゥーン3』の最新更新データVer3.0.0は、本日より配信中。最新シーズン「2023春 Fresh Season」は、明日3月1日開幕だ。
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