『ポケモンSV』の「イイネイヌ」、ユーザーにさっそく親しまれる。「ヨクナイネイヌ」「ヨクナイネコ」など派生が続々誕生
株式会社ポケモンは2月27日、『ポケットモンスター スカーレット・バイオレット』(以下、ポケモンSV)向け有料追加コンテンツ「ゼロの秘宝」を発表した。前編・後編に分かれており、購入することで両者を遊ぶことが可能とのこと。「前編・碧の仮面」に登場する新ポケモンは一部公開。中でもイイネイヌの放つ存在感に、ユーザーの注目が集まっている。
「ゼロの秘宝」は、「前編・碧の仮面(みどりのかめん)」と「後編・藍の円盤(あおのえんばん)」に分かれており、前編は2023年秋に配信予定。後編は2023年冬以降に配信される見込み。「前編・碧の仮面」では、アカデミーの林間学校にて自然あふれるキタカミの里を訪れる。そこでお祭りに参加するようだ。本編に出てこなかった、ミロカロスやダーテング、キュウコンといったポケモンも登場。伝説のポケモンとしては、オーガポンが登場するという。
さらに「前編・碧の仮面」では、過去にキタカミの里を守ってくれた英雄として村人に親しまれており石像が立てられたポケモンが3匹登場するそうだ。その名も、「イイネイヌ」「マシマシラ」「キチキギス」だ。イイネイヌは犬風、マシマシラは猿風、キチキギスは雉風のデザイン。一方で、先述のオーガポンがどことなく鬼に見えなくもないデザインである。昔話を紐解くという設定もあいまって、昔話「桃太郎」を感じさせる組み合わせとなっている。
そんな新ポケモンのなかでも、イイネイヌはひときわ注目を浴びている。「イイネ」というネーミングが親しまれている様子だ。SNSにおける「いいね」にちなんでにこやかにサムズアップするイラストや、「ヨクナイ」とする言葉遊びなど。さまざまな親しまれ方で、さっそくネットミームのように扱われている。
なおトレイラーでのイイネイヌは何らかのハンドサインをしているようにも見える。サムズアップ、あるいはプロレスなどで用いられるシュートサイン(人差し指と親指を立てるハンドサイン)だろうか。見た目はかなりイカついにもかかわらず、イイネをする絶妙な優しさの塩梅が、人気の理由かもしれない。同じく見た目イカつめのガオガエンと並べられるなど、かなり多彩な派生ネタが生まれている模様。
なおイイネイヌの英語版名「Okidogi」。OKを意味するくだけた言い回し「Okey Dokey」をもじった名称とみられる。マシマシラは英語版名「Munkidori」、およびキチキギスは英語版名「Fezandipiti」。それぞれ「hunky dory」「serendipity」というポジティブな意味をもつ英語に由来するネーミングとみられ、日本語版名の3体の名前もそれぞれポジティブな言葉「いいね」「増し」「吉」にちなんでいるのだろう。
ちなみに『ポケモンSV』において“イヌ”のポケモンが注目を浴びたのは今回が初ではない。発売前に新ポケモンとして「ボチ」の姿が発表された際に、「シヌヌワン」なる言葉が話題となった。というのも、ボチは当初名前が発表されていなかったため、ユーザーたちが名前を予想しはじめたのだ。そんな名称予想の中で、シヌヌワンなるワードが人気を博した。なおシヌヌワンは、『ポケットモンスター ソード・シールド』における、ワンパチの鳴き声のテキスト「イヌヌワン!」にちなんだネーミングだろう。
新登場の“イヌ”ポケモンへの注目は『ポケットモンスター ソード・シールド』時代から続く、ポケモンユーザーたちのネットミームともいえるかもしれない。そうした背景もあってか、イイネイヌという個性的なネーミングがいっそう注目を浴びているとも考えられる。「前編・碧の仮面」でのイイネイヌのポケモン図鑑説明や鳴き声、ゲーム内での活躍も注目されるところだろう。
『ポケモンSV』はNintendo Switch向けに発売中。
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