『スプラトゥーン3』最新アプデの「カニタンク対策」がヤケクソ気味。スペシャルでのカニ叩きが加速する

 

任天堂は2月27日、『スプラトゥーン3』Ver. 3.0.0のパッチノートを公開した。同更新データは2月28日配信予定。同アプデにおける、カニ対策がヤケクソ気味であるとして、さっそく話題を呼んでいる。


同アップデートでは、新シーズン「2023春 Fresh Season」のコンテンツ実装のほか、さまざまなバランス調整が実施されている。その中で、ひときわ異彩を放っているのは、カニタンクに対する対策だ。カニタンクとは、本作におけるスペシャルウェポンのひとつ。一定時間多脚戦車に乗り込み、連射ショットやカノン砲を発射。球体変形による移動といった機能も盛り合わせている。

カニタンクは、非常に強力なスペシャルのひとつ。背面が弱点であることや、機動性が低いなどウィークポイントも存在。ただし、『スプラトゥーン3』自体が裏どりをしづらいステージが多く、カニタンクは正面攻撃にはめっぽう強いことから、現環境にて存在感を発揮。その強さと利用者数の多さから“カニトゥーン”との揶揄もされてきた。またカニタンクが人気なゆえに、正面からの撃ち合いが度々繰り広げられ、戦場が膠着しがちな点も議論の的であった。


更新データVer. 3.0.0では、そのカニタンクについに対策がなされる。しかしながら、その調整が少々ヤケクソ気味であるとしてSNSで話題となっている。3つのスペシャルを対象に、カニタンクの装甲に与える威力が増大しているのだ。ウルトラショットこそ装甲ダメージ20%増加と普通の調整ながら、ジェットパックのカニタンクへの装甲ダメージはこれまでの約2.5倍。ウルトラハンコのカニタンクへの装甲ダメージはこれまでの約3倍となる。


『スプラトゥーン3』のバランス調整では、数字のいじりかたは全体的にマイルド。微調整を入れながら調整後の環境を見る手法をとっている。ジェットパックとウルトラハンコのカニへの装甲ダメージは、もとの数字が極めて低かった可能性もある。しかしながら、約2.5倍と約3倍の威力増大は、本作におけるバランス調整にて異常な引き上げである。それゆえに、ヤケクソではないかと話題になっているのだ。


もっとも、ウルトラハンコとジャットパックは、カニタンクと撃ち合いになりがちなスペシャルでもある。正面衝突をした際に、カニタンクが一方的に優位にならないようにするという意図があるだろう。一見ヤケクソ気味に見えても、なにかしら意図があるのは確かである。カニタンクそのものをいじらず、対抗手段を増やすという点でも意図が見られる。

カニタンクへの弱体化の要望は、ゲーム発売時から長らく届けられており、そうした不満をもらす人についに応えるアップデートにはなりそうだ。ちなみにフェスを中心に圧倒的人気を誇るシャープマーカーは、今回のアップデートにてクイックボムとカニタンクの両方で逆風を受けることとなった。カニタンクが戦場から減るのか、あるいはシャープマーカー人気がどのように変化していくか、注目したいところだ。

『スプラトゥーン3』Ver. 3.0.0は、2月28日配信予定だ。



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