基本プレイ無料FPS『Operation: Harsh Doorstop』配信開始も賛否が分かれる。開発者が“SteamユーザーはFPSに対し極端に厳しい”と苦言


デベロッパーのDrakeling Labsは2月16日、基本プレイ無料FPSゲーム『Operation: Harsh Doorstop』をPC(Steam)向けに早期アクセス配信開始した。しかし、本作のSteamユーザーレビュー評価は賛否が分かれ、開発者が苦言を呈するに至っている。

『Operation: Harsh Doorstop』はFPSゲームだ。本作は「必要なあらゆる要素を兼ね備えた、シューターサンドボックス」を目標として開発されている。本作はシングルプレイのキャンペーンモードおよびマルチ対戦/協力プレイに対応。Steamワークショップにも対応して公式にModをサポートしており、本作をベースとしてコミュニティ主導による自由なゲームプレイを構築できる点を魅力としている。

また、『Operation: Harsh Doorstop』はYouTuberとして活動するBluedrake42氏が主導し開発されている。そのため、本作のストアページなどでは、随所で同氏の理念が語られている。たとえば本作紹介文では「搾取的な課金要素やルートボックスにはもううんざり」と表明し、無料で本作を提供する旨を明言している。また、「シングルプレイミッション・協力モード・マルチプレイサーバー・Steamワークショップ対応といった要素は、全ゲームが備えているべき」と主張。しかし、そうしたゲームが少なくなったため、本作開発プロジェクトに乗り出したとしている。本作はBluedrake42氏の理念を実現するための意欲作となっているわけだ。


本作は2月16日より早期アクセス配信が開始された。しかし、同作の現状におけるSteamユーザーレビューは、本稿執筆時点で1000件強寄せられたうち65%が好評とするに留まる「賛否両論」ステータスとなっている。本作のもつポテンシャルに期待する声が見られる一方で、最適化不足やチート対策の欠落について指摘する意見も寄せられている。本作はチート対策について「開発元も対応策を今後用意するものの、原則としてはサーバー管理者の責任となる」との方針を表明しており、この点を問題視するユーザーもいるようだ。こうした一連の評価に対して、本作開発を主導するBluedrake42氏が反応し、苦言を呈することとなった。

Bluedrake42氏は2月17日に、本作の現況についてコメントするYouTube動画を投稿した。同氏によれば、賛否両論となっている現状は「まったく想像通り」だったとのこと。その理由として「近年のSteamコミュニティによるFPSゲームへの評価は、基準が非常に高い」との見解を示した。つまり、求められるクオリティのハードルが高すぎるがゆえに、本作含むFPSゲームの評価が低迷しがちであるとの主張だろう。

続けて、同氏は本作がコミュニティ主導で開発されている点に言及。「AAA級の完全に完成したFPSを期待しているとがっかりするだろう」として、まだ荒削りな部分も多くブラッシュアップが必要であると語った。一方で、同氏は今後も本作の開発に全力を投じ、良い作品に仕上げていく覚悟があるとの旨を語っている。


なお、本作は早期アクセス期間として「必要なだけの期間を設ける」としている。現状でも基本的な歩兵としてのゲームプレイは完成しており、シングルプレイ・協力プレイ・マルチプレイおよびModサポートは実装済とのこと。正式リリースに向けては、ビークルの実装や多様なモードの追加などを予定。また、価格についても「永久に無料」であるとしている。

『Operation: Harsh Doorstop』はPC(Steam)向けに早期アクセス配信中。課金要素としては、追加コンテンツへの先行アクセス権や寄付用DLCが販売されている。