『ウィッチャー3 ワイルドハント』新世代機版の“性器しっかり描写”は開発元のうっかりとの報道。「意図せぬ結果」ではっきり性器


ウィッチャー3 ワイルドハント』(以下、ウィッチャー3)新世代機版ではさまざまな新要素に加えて、一部女性キャラの性器の表現が詳細化していた。しかし、これは開発元CD PROJEKT RED(以下、CDPR)の意図せぬ変更点であったという。Kotakuが伝えている。なお本稿からの一部リンク先には、露骨な性的画像が含まれうるため注意してほしい。


『ウィッチャー3』は、2015年にPC/PS4/Xbox One向けに発売されたオープンワールド・アクションRPG。アンドレイ・サプコフスキ氏の小説「ウィッチャー」シリーズを題材にしている。架空のファンタジー世界を舞台に、魔物退治の専門家ウィッチャーであるゲラルトの物語が展開。凄惨あるいは性的なシーンも多く、大人向けな作風も本作の特徴だ。

本作PC/PS5/Xbox Series X|S版には、2022年12月14日に新世代機向けアップデートが実施。あわせてダウンロード版『ウィッチャー3 ワイルドハント コンプリートエディション』も発売された。新世代機版の本作では、レイトレーシング対応などのグラフィック面の向上のほか、パフォーマンスも向上。そのほかにもNetflixドラマ版「ウィッチャー」にインスパイアされたDLCや、新たなカメラモードが実装された。

そんな新世代機版には、開発元が予期せぬ要素も盛り込まれてしまっていたという。その要素というのが、詳細な性器のグラフィックだ。本作では、怪物であるブルクサや、森の貴婦人たちなど一部の女性型キャラが下半身を露出している。オリジナル版においては、そうしたキャラに陰毛はなく、性器にあたる部分はのっぺりしたグラフィックとなって誤魔化されていた。新世代機版では、そうしたキャラの性器描写さえ詳細化。陰毛や形状まで描かれ、かなり露骨な表現となっているのだ。


新世代機版にて盛り込まれたそうした変化については、海外掲示板Reddit(リンク先閲覧注意)のユーザーやKotakuが指摘。同誌がCDPRに問い合わせたところ、女性器の詳細化は同スタジオの意図しない結果であったとの返答が得られたという。

新世代機版ではCDPRが開発した要素のほかに、オリジナル版『ウィッチャー3』に向けた有志制作のModが複数導入されているという。CDPRの返答においては、同スタジオが開発した多数の機能拡張に、そうしたModを統合する際に複雑なプロセスを要したと語られている。そうした背景もあり、意図せぬ結果として女性器の詳細化がもたらされたという。開発元はこの問題に対処中だそうで、今後のアップデートにて詳細化された女性器のグラフィックは削除されるとのことだ。

Kotakuは、女性器の詳細化の元になったModが有志によるMod「Vaginas for Everyone」(リンク先閲覧注意)であるとの見解を示している。Kotakuが同Modの制作者に問い合わせたところ、同Modが新世代機版に導入されていることを知らなかったうえ、CDPRから許可を求められたこともなかったそうだ。


なおCDPRは新世代機版に導入したModを公式発表している。主にオブジェクトや敵のテクスチャの高精細化Modなどが導入されている一方で、「Vaginas for Everyone」は一覧に記載がない。新世代機版での女性器描写が実際にこのModを元にしているのであれば、“混入”してしまったかたちかもしれない。女性器がしっかりと描写されることになった経緯は定かではないものの、いずれにせよそうした描写は今後のアップデートで削除される見込みだ。

なお、ゲラルトなど男性キャラの性器描写の変化については、今のところ新世代機版での観測報告は見受けられない。余談ながらゲラルトの性器を見せるか否かについては、社内で大激論が交わされたことが明かされていた(本作クエストデザイナーによるツイート)。