基本プレイ無料対戦ドッジボールゲーム『ノックアウトシティ』6月にサービス終了へ。試行錯誤続くも、ついに幕切れ
デベロッパーのVelan Studiosは2月3日、『ノックアウトシティ』を日本時間6月6日21時にサービス終了すると発表した。現地時間2月28日から最終シーズンとなるシーズン9が開催予定。またサービス終了後も遊べる「Private Hosted Server Edition」が、PC向けに無料配信予定となっている。
『ノックアウトシティ』は、三人称視点の対戦アクションゲームだ。PC(Steam/Epic Gamesストア)/PS4/Xbox One/Nintendo Switch向けに基本プレイ無料で配信中。本作では高層ビルや繁華街の道路、建設現場などが広がる都市型のマップにて、1対1から最大4対4でのチーム戦を繰り広げる。バトルは街中に出現するボールを拾い、敵にぶつけるルール。ボールは回避することもできるほか、ドッジボールらしく、投げられたボールをキャッチすることも可能だ。シーズン制が導入されており、無料/有料のバトルパスで装飾アイテムなどを獲得できる。
今回、本作公式サイトではシーズン9が本作の最終シーズンとなることが発表された。同シーズンは現地時間2月28日から5月23日まで開催予定。その後、日本時間6月6日21時まで2週間にわたって「farewell event(お別れイベント)」が開催され、同時刻をもってすべてのサーバーが停止。本作ではすべてのゲームプレイにサーバーへの接続が必要なため、タイトル画面から先に進めない状態になるという。
一方で本作は、PC向けには「Private Hosted Server Edition」が無料配信予定とのこと。本エディションは運営元へのサーバー接続の必要がないスタンドアロン版となり、ホストプレイヤーとなってフレンドと遊んだり、ほかのプレイヤーのサーバーに参加したりすることができるという。なお本エディションは現行の『ノックアウトシティ』とデータが同期されておらず、進行やアンロックの状況は現行版から引き継がれないとのこと。ただ開発元は装飾アイテムなど各プレイヤーがもつ“スタイル”の重要性を理解しているそうだ。後日さらなる情報が明かされるとのことで、何らかの形で引き継ぎがない点への対応がとられるのかもしれない。
なおシーズン9では、さまざまなイベントなどが実装される予定だそうだ。実装内容についての詳細は、後日改めて発表されるとのこと。また本作においては2月28日以降、ゲーム内のリアルマネー取引が停止されるという。それに際してイベントやバトルパスの報酬が大幅に増加、大規模なセールも実施される見込み。サービス終了までの期間は、装飾アイテムなどを課金せず楽しめる状態になるだろう。
本作は、シーズン5までElectronic Artsがパブリッシングを担当。シーズン6からは、開発元であるVelan Studiosによるセルフパブリッシングとなった(関連記事)。今回の発表においては、サービス終了に至った理由も説明。小規模な同スタジオにとってライブサービスのサポートを続けながら、プレイヤーを惹きつける新規コンテンツ開発を継続することは極めて困難であったとされている。なおSteamの同時接続プレイヤー数は、100~250人程度を推移していた(SteamDB)。
一方でVelan Studiosは、本作においてライブサービスゲーム開発・運営におけるさまざまな知見を得たという。また発表で同スタジオは、ユーザーコミュニティと話し合いながらおこなわれた本作の開発が非常にやりがいのある経験であったと述べている。ファンへの愛と感謝を綴っており、本作の最終シーズンをぜひ楽しんでほしいそうだ。
なお発表内では、Velan Studiosは、ほかの複数プロジェクトを開発中であると告知。まもなく(very soon)情報が明かされるとのことなので、こちらも楽しみにしておこう。ちなみに『ノックアウトシティ』の続編については、現状約束することはできないという。開発陣は本作が大好きで復活させたいという想いもあるとのこと。しかし同スタジオは革新性のあるゲームを追い求めているといい、続編の開発も含めあらゆる可能性を探っていく方針だそうだ。
『ノックアウトシティ』シーズン9は現地時間2月28日から5月23日まで開催予定。シーズン終了後から日本時間6月6日21時まで「farewell event」が開催され、同イベント終了をもってサービス終了となる。サービス終了後も遊べるPC向けの「Private Hosted Server Edition」が無料配信予定となっている。