ポーランドのゲームスタジオMechanistryは昨年12月15日、『Timberborn』に向けて大型アップデート「Update 3」を配信した。倉庫システムが刷新されたほか、多岐にわたる変更や調整が実施されている。
『Timberborn』はビーバーが主役の都市建設シミュレーションゲームだ。舞台は人類が姿を消し、荒廃した世界。この世界で、進化により高い知性をもったビーバーたちが都市を創り上げることになる。プレイヤーは自然に優しいフォークテイルと、働き者集団のアイアン・ティースという2種類のビーバー陣営を選択。それぞれの独自の特徴やゲームプレイスタイルで都市開発を進めることができる。
12月15日に配信されたUpdate 3では、倉庫のシステムが刷新。以前は複数種類のアイテムが収納可能だった倉庫には、1種類のアイテムを選択して収納する形となった。また倉庫の壁がなくなり枠組みで表示されるように変更。外から倉庫の内容量の確認が容易となった。そのほか倉庫やタンクの容量なども調整されている。
パッチノートによると、こうした調整には過剰生産された資源が倉庫を圧迫していた状況を防ぐ意図があるという。また何がどこに保存されているかがわかりやすくなり、資源の確認を容易にする意図もあるそうだ。一方で刷新された倉庫システムでは、資源の種類ごとに倉庫を建てる必要がある。倉庫が集落のスペースを圧迫する側面もあり、ここは改善が期待される部分だろう。
また今回のアップデートでは、建物を撤去した際に資材を一定値回収できるシステムが登場。さらにUpdate 2にて登場したゴーレムが、より世界観にマッチするよう「ボット」に変更されている。そのほか、アイアン・ティース陣営の建造物や道のグラフィックも変更となった。これには派閥ごとの特色を際立たせる意図があるといい、今後も同様のアップデートが計画されているとのことだ。
なお注意点としてUpdate 3適用後は、以前のバージョンでのセーブデータを遊ぶことができない。開発元はセーブデータの互換性を可能な限り保つ方針ながら、今回のアップデートは倉庫のシステムを刷新したことで互換性が失われる結果になったという。そのため、Update 2環境で遊べる新たなブランチが追加されることになったそうだ。過去のバージョンで遊ぶ際には、Steamライブラリの本作のプロパティから設定可能となっている。
2021年9月に早期アクセス配信が開始された本作。昨年2022年9月には売上が75万本を突破したことが報告されていた(関連記事)。昨年末には1年を総括する開発者ブログも投稿。ゴーレムの追加やテラフォーミングなど、1年間で実装された数々の要素を振り返っている。また開発者ブログによれば、2023年もアップデートが計画されており、新たなコンテンツの追加と技術的な調整の両方が実施されるとのこと。投稿の最後には、数々のフィードバックやModなどを寄せたユーザーコミュニティに対し、開発チームからの感謝の思いが綴られている。
年の瀬に大規模なアップデートが実施された『Timberborn』。刷新されたシステムには賛否が寄せられているものの、そうしたフィードバックを受けて今後も正式リリースに向けたブラッシュアップが進められていくことだろう。
『Timberborn』はPC(Steam/Epic Gamesストア/GOG.com)向けに早期アクセス配信中。