『ポケモンSV』にて“意外と泳げる”ポケモンたちが多数発見される。調べるのも面白い、光る生態系の作り込み

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ポケットモンスター スカーレット・バイオレット』では、泳げるポケモンと泳げないポケモンが存在する。“かなづち”なみずタイプポケモンがいる一方、意外なポケモンが泳げる点は注目されている。


『ポケットモンスター スカーレット・バイオレット』(以下、ポケモンSV)は、『ポケットモンスター』シリーズの最新作。ゲームフリークが開発を手がける。本作ではオープンワールドとして用意されたパルデア地方を舞台に、ほぼ境目なく広がる街や大自然を楽しめる。パルデア地方は広々とした島になっており、幾本もの川が流れているほか、周囲は海に囲まれている。

ゲームが進むとライドポケモンでそうした水上を走行可能になる。また水場にはポケモンを繰り出すことも可能。たとえば魚の姿をしたポケモンであれば、水中を悠々と泳ぐ姿を見せてくれる。「レッツゴー」や「おまかせバトル」を指示することも可能で、連れ歩きもできる。

一方で泳ぎが得意なのはみずポケモンとは限らない。意外なポケモンが泳げることを発見した海外ユーザーが動画を投稿し、一定の注目を集めている。投稿者はクリエイターのTAHK0氏。同氏は「ポケモンについて重大な発見をした」として、あのポケモンが巧みな泳ぎを見せる姿を捉えている。


TAHK0氏が投稿したのは、ゲーム内の自撮り映像だ。主人公がカメラを動かすと、後ろの水場にはシリーズのマスコットでもあるピカチュウの姿が。そしてこのピカチュウ、器用に立ち泳ぎをしているのだ。そのまますいすいとピカチュウが画面外に泳ぎ去り、動画は終了。ピカチュウは、実はかなり泳ぎが上手かったわけだ。

本作では、ポケモンごとに泳げるかどうかは異なるようだ。そしてピカチュウのほかにも、みずタイプでなくとも泳げるポケモンは存在。たとえばピカチュウの進化系統であるピチューやライチュウも泳ぐことが可能だ。ほかにもイーブイやミニリュウ、シビシラスの各進化系統や、コオリッポなども泳ぐことができる。弊誌の検証範囲では、パモなども泳げることも確認しており、探せばほかにも数多くいそうである。

面白いのは、ポケモンごとの泳ぎの可不可について、明確な基準が見当たらないこと。ミニリュウのほか、シビシラスの進化形シビルドンについては、シリーズのポケモン図鑑の説明から水中で活動する生態だとわかる。一方でピカチュウやイーブイのように、シリーズ作品の図鑑にそうした記述がなくとも、泳げるポケモンは存在。図鑑だけが泳げるかどうかの基準ではないようだ。


ピカチュウについては、『ポケットモンスター ソード・シールド』(以下、ソード・シールド)よりなみのりをわざマシンにて習得できるようになった。過去にはわざマシンでは習得不可能で、特別な個体としてなみのりピカチュウが存在。一方で『ソード・シールド』からは、ピカチュウにとってなみのりは当たり前の技になったわけだ。今作のピカチュウがすいすいと泳げるのも、そうしたゲーム内のわざ事情を踏まえてかもしれない。

またイーブイについてはシリーズの図鑑説明いわく、環境に適応して進化できるのが特徴のポケモンだ。ブースターを除くすべての進化形が泳げるのは、そうした“適応力”の名残とも考えられるだろう。ちなみにイーブイはアニメ版「ポケットモンスター」においても、シャワーズと共に泳ぐ姿が確認できる。図鑑の説明にはなくとも公式設定上は泳げるポケモンと思われる。

いずれにせよ、本作のポケモンが泳げるかどうかについては、過去の関連作品も含めたさまざまな設定を加味して区別されているのだろう。本作では大量のポケモンが登場するが、個別に泳げるか泳げないか設定されているとすれば、なかなかしっかり考えられている。何より、自分の好きなポケモンが泳ぐ姿を見る感慨はひとしお。自分のお気に入りのポケモンを水に浮かべてみて、泳げるかどうか確認してみるのも面白いだろう。そうした遊び方もまた、『ポケットモンスター スカーレット・バイオレット』の楽しみ方のひとつといえそうだ。



※ The English version of this article is available here

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