ホラーゲーム『PIEN-ぴえん- & PAON-ぱおん- plus』の怪物「ぴえん」がSteamで“ヌード判定”に。開発者に状況を訊いた


国内のゲーム開発者ただすめん氏は11月27日、同氏が手がけるホラーゲーム『PIEN-ぴえん- & PAON-ぱおん- plus』のSteamリリースにあたっての審査について報告。同作に登場するクリーチャー「ぴえん(PIEN)」が、審査上で「ヌードである」と判定されたと報告している。PIENを取り巻く現状について、開発者に訊いた。

『PIEN-ぴえん- & PAON-ぱおん- plus』は、ただすめん氏が手がけたホラーゲーム2本をセットにして、Steam向けに展開する作品だ。収録作の1本『PIEN-ぴえん-』では、泣いている絵文字風のクリーチャーであるPIENが登場。いやに黄色い姿でプレイヤーを追いかけ回す。もう1本の収録作『PAON-ぱおん- BEYOND THE PIEN -』では、PIENを超える恐怖クリーチャーPAONが登場。いやに黄色い筋骨隆々の姿でプレイヤーを追いかけ回す。いずれの作品も、「ポップで可愛いホラーゲーム」として奇妙な世界観を展開。全身タイツを着ている人間のようにも見えるPIENおよびPAONの姿と動きは、本作の象徴としてプレイヤーたちの心に強い印象を残している。

上述の2作は、ただすめん氏が自身の個人サイト「くそいサイト」上で、フリーゲームとして公開している作品となる。『PIEN-ぴえん- & PAON-ぱおん- plus』では、両作に新たな要素を追加。PIENの顔に好きな画像を張り付けて遊べる機能や、おまけゲームなどが実装されている。また、遊びやすさの改修なども盛り込み。フリーゲーム版からパワーアップして、Steamに展開する作品となっているわけだ。しかし、そこで思わぬ出来事が起きた。Steamリリース前の審査にて、PIENが「ヌード」判定されたというのだ。すなわち、黄色い姿が裸体の人物であると認識されたのだろう。ただすめん氏も「それ裸だったのか……」と驚きを示している。

【UPDATE 2022/11/29 18:23】
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Steamにおいて配信されるゲームは、その内容や要素をSteam運営元であるValve側に提示する必要がある。また、リリースの前には実際に動作するゲームデータ(ビルド)を提出し、リリースに足るかValve側から審査を受ける必要があるわけだ。そうした中では、作品に暴力・残酷表現や、ヌードなど性的なコンテンツが含まれるかも精査。開発者の自己申告やValve側のチェックにより、コンテンツ情報が登録され、検索のフィルタリングなどに活かされるわけだ。今回は、そうしたプロセスのどこかでPIENの姿を見たValve側が、「これは裸の人物だ」と判断しヌード表現としての登録を要請したのだろう。


PIENの「ヌード判定」が、作品や開発者にどのように波及するのかは気になる点だ。弊誌はただすめん氏に話を訊いた。まず、PIENのヌード判定自体について「困ることは特にない」とのことで、筆者は胸を撫で下ろした。また、ヌード判定を回避することも検討はしていないという。その一方で同氏は「セクシーな内容を期待したユーザーをガッカリさせないか心配」ともコメントしている。そうしたユーザーには、PIENの持ち前のセクシーさで満足してもらうしかないだろう。また、争点のひとつである「PIENは裸か否か」についても質問した。するとただすめん氏は「謎の怪物なので秘密です」と明言を避けた。Valve側は見かけ上ヌードと解釈したものの、真相は同氏のみぞ知るわけだ。


なお、PIENがヌード判定されたとて、『PIEN-ぴえん- & PAON-ぱおん- plus』がSteamで閲覧制限のかかる「成人指定(アダルトオンリー)」となるわけではない。アダルトコンテンツに区分するほどではないものの、ヌード要素が含まれるという括りだ。年齢情報による購入制限などもないと見られるため、安心するとよいだろう。ただすめん氏から本作を楽しみにしている読者にむけたメッセージを、以下に紹介する。

カスタム機能やおまけゲームなど、色々追加しました! すでにフリーゲーム版を遊んでくださった方も楽しみに待っていただけたら嬉しいです!

『PIEN-ぴえん- & PAON-ぱおん- plus』は12月6日に、PC(Steam)向けに配信予定だ。



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