『オーバーウォッチ2』新ヒーロー「ラマットラ」の詳細を開発者が明かす。アルティメットは敵に当たっていれば持続し続ける

Blizzard Entertainmentは11月27日、『オーバーウォッチ2』の新ヒーロー「ラマットラ」のゲームプレイトレイラーを公開した。これに併せて公式サイトでは、開発者がラマットラの能力について詳細を明かしている。

Blizzard Entertainment(以下Blizzard)は11月27日、『オーバーウォッチ2』の新ヒーロー「ラマットラ」のゲームプレイトレイラーを公開した。これに併せてBlizzard公式サイトでは、開発者がラマットラの能力について詳細を明かしている。

ラマットラはシーズン2にて登場するタンク系ヒーローだ。杖を持った基本形態である「オムニック・フォーム」、そして巨大化することでより攻撃的なアプローチが可能となる「ネメシス・フォーム」の二つの形態をもつ。11月27日に公開されたラマットラのゲームプレイトレイラーでは、同ヒーローの能力がお披露目された。これに併せてBlizzard公式サイトでは、リードバランスデザイナーのJosh Noh氏とアソシエートゲームデザイナーのTess Leiman氏によるニュース記事が公開。そのなかで両名はラマットラの性能について詳細を説明している。

ラマットラは基本形態である「オムニック・フォーム」ではヴォイド・アクセラレーターと呼ばれる杖を持つ僧侶のような姿をしている。ヴォイド・アクセラレーターは、射撃とバリア展開の両方が可能な武器となるそうだ。Noh氏によるとメイン攻撃となる射撃は、弾速は速くはないものの、距離減衰が存在しないとのこと。一方サブアビリティであるヴォイド・バリアでは狙った位値に、高い耐久値を誇るバリアを展開できるという。Leiman氏によるとこのバリアは、使用時に床に展開位置が表示されるそうだ。プレイヤーが一定範囲内の任意の位置に展開できるため、状況に応じて使い分けできるとのこと。味方を守る、敵を分断するといった防衛的な利用や、攻め入りやすいスペースを作り味方と敵の距離を縮めるといった攻撃的な利用も可能だそうだ。


ラマットラはアビリティにて、より攻撃的な「ネメシス・フォーム」へと形態変化が可能。こちらは近距離戦を想定した形態であることから、敵との距離を縮めたときに特に効果を発揮するだろう。ネメシス・フォーム時のラマットラは新たに攻撃と防御のための2本の腕が展開され、外見が巨大化。追加のアーマーが付与されるという。ネメシス・フォームの発動時間は8秒間、そしてアビリティのクールダウンも8秒間となるそうだ。この形態でのメイン攻撃のパメルは前方を殴りつけ、拳から貫通能力のある短距離の衝撃波を放つ攻撃だ。Leiman氏によると、この攻撃はラインハルトのバリア・フィールド、D.Vaのディフェンス・マトリクス、ウィンストンのバリア・プロジェクターなどを貫通するとのこと。

サブアビリティのブロックは、前方からのダメージを大幅に軽減する防衛能力となっている。Noh氏によると、ブロック中は移動速度が減少し攻撃不可状態となる代わりに、ブロックにはクールダウンが存在しないそうだ。また、ハンゾーの龍撃波やトールビョーンのモルテン・コアなどの、自らを取り囲むような攻撃でもダメージ軽減効果があるという。8秒間のネメシス・フォームを有効活用し、いかに相手の場を乱すことができるかがカギとなりそうだ。


形態に関係なく使用できるアビリティの貪欲な渦は、地面に当たると円形のフィールドを展開させる弾を放出する。Noh氏によると、この弾は壁や敵、天井には跳ね返るため、地面に着弾してはじめて効果を発揮するとのこと。展開範囲内の敵にはダメージおよびスロー効果を与えるほか、空を飛べるヒーローであっても地面に引きよせることができるという。貪欲な渦に捕まった場合、ウィンストンのジャンプですらほとんど飛び上がることができないそうだ。敵を足止めができるこのアビリティは攻撃的な使い方はもちろん、防衛にも利用可能とのこと。相手を味方から遠ざける、あるいは特定のエリアに踏み入らせないような使い方もできるそうだ。

そしてラマットラのアルティメットはアナイアレーションと呼ばれる技。使用時に強制的にネメシス・フォームに変化して、エネルギーを放出。ラマットラを中心とした一定範囲内の敵にダメージを与え続けることが可能となる。Leiman氏によると、自分の周囲の広範囲にわたって効果を発揮するという点は、ゼニヤッタのアルティメットである心頭滅却に近いとのこと。一方で、回復アビリティである心頭滅却とは裏腹に、アナイアレーションはきわめて攻撃的なアルティメットとなるわけだ。なおアナイアレーションでは、敵にダメージを与えている間はアルティメットが持続し続けるという。上手く敵を捉え続ければ敵部隊の“せん滅”も可能な、頼もしい技となりそうだ。


なお11月28日からは、開発者がラマットラの開発プロセスを明かす動画が公開中。第1弾となる以下の動画では、リードコンセプトアーティストを務めるQiu Fang氏がラマットラのデザイン意図を明かしている。動画は全5回にわたって順次公開されていくとのことなので、気になる人はチェックしておこう。

戦略的で知的なオムニックとしての姿、そして暴力的で残忍なネメシスとしての姿。二つの側面をあわせもつ新ヒーロー「ラマットラ」の登場を楽しみにしておこう。『オーバーウォッチ2』シーズン2は12月7日開幕予定だ。

Mayo Kawano
Mayo Kawano

豪州在住の薬剤師およびにゲーム翻訳者。サバイバルクラフトゲームを主食として、ステルスゲームはデザートとする。

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