『ポケットモンスター スカーレット・バイオレット』にて、“表情固定バグ”が報告される。愛らしいトレーナーたちの無感情グルメ、顔面硬直ピクニック
『ポケットモンスター スカーレット・バイオレット』にて、プレイヤーキャラの表情が固まってしまう不具合が発生している。同不具合は、主に本作のオンラインプレイ中に起きるようだ。さまざまなシチュエーションで表情が凍りついてしまうなど、なかなかシュールなバグになっている。
『ポケットモンスター スカーレット・バイオレット』では、オープンワールドを採用。舞台となるパルデア地方の街やフィールドはシームレスにつながっており、さまざまなルートを自由に攻略していける。本作ではそうした世界を、仲間と共に探索することも可能。最大4人で集まり、パルデア地方を巡ったり、ピクニックで食事や写真撮影をしたり、協力・対戦ポケモンバトルに挑んだりできるわけだ。そのため本作では、プレイヤーの感情を伝えるエモート機能も存在。フィールド上でさまざまにポーズや表情を変えられる。また、ゲーム内端末スマホロトムには、写真撮影や自撮り機能が搭載。シチュエーションに合わせたエモートで記念撮影が可能だ。
しかし、そうした豊かな感情表現を可能とするエモート機能が、プレイヤーキャラの感情を逆に“消し去ってしまう”との現象が多数ユーザーから報告されている。具体的には、エモートを実行した後に、その表情が固定されてしまうのだという。その様子については、SNS上に多数投稿されている無表情画像を見てみると理解しやすいだろう。下記ツイートの例では、「むしばポーズ」の悲しげな表情が固定。そのままモンスターボールを投擲する様子はアンニュイだ。困り顔が好きなプレイヤーには、これはこれで嬉しいかもしれない。この“表情固定バグ”については、弊誌編集部でも複数名が発生を確認している。
そして、表情固定バグはゲームプレイのさまざまなシチュエーションに影響を及ぼすようだ。たとえば、食事がそのひとつ。本作では、お店やピクニックで食事をして、プレイに役立つ効果を得られる。その際には、プレイヤーキャラや仲間のポケモンたちがグルメを楽しむ様子がカットシーンとして流れるわけだ。しかし、表情が固定されていると和やかな食事シーンさえもシュールな情景に。表情ばかりか全身の動きも固定されているようで、あたかもマネキンのようだ。また、本来の食事カットシーン自体が、もともと概念的な演出。プレイヤーキャラがくるくると回転・縮小・拡大される様子は昔の3Dアニメのようでもある。
バグにて固定される表情は、プレイヤーが実行したエモートによって変化すると見られる。驚いた顔や悲しげな顔のほか、笑顔で固定される場合もあるわけだ。どの場合でも「表情が変化しない」ということ自体が違和感の原因だろう。たとえば、ポケモンたちとの楽しいピクニックで食事やボール遊びをしている最中にも、仮面のように顔面は固定となってしまう。ゲームプレイ自体には支障ないものの、シュールな雰囲気となる。また、バグが発生していない状態では、目立たないながらも、こまやかに表情が変化していたことにも気づくだろう。
また本作には、プレイ中の大きな目標をクリアするごとに記念撮影の機会がある。旅の思い出を残す大切な一枚だ。しかし、SNS上では表情固定バグは記念撮影にも影響するとの報告も複数あがっている。記念撮影は基本的には、戦った相手や仲間と共に表情を合わせるようなかたち。つまり、プレイヤーの凍った表情筋では記念撮影のシチュエーションからズレてしまい、かなりの違和感が生じるケースが多いようだ。思い出へのインパクトは大ながら、「記念撮影で無表情」というおもしろシチュエーション発生チャンスでもある。
一方で、記念撮影はボケずにちゃんと撮りたいという人も多いだろう。変な記念写真を撮りたい人も、ちゃんと撮りたい人も、大きな目標に挑戦する前には、キャラの表情が固まっていないか確認しておくとよさそうだ。表情固定バグについては、「オンラインプレイの際に発生しやすい」との報告が多数見られる。弊誌編集部による検証範囲内でも、オンラインプレイに伴い発生する様子を確認している。また、ロードなどを挟むとすぐ解消される様子だ。ほかにオンラインプレイでは「エモートを実行すると、プレイヤーモデルがねじれ・巨大化など、人体らしからぬ挙動をする」といったユーザー報告も複数。こうした奇妙な現象は、後々アップデートで対処されるのだろうか。
『ポケットモンスター スカーレット・バイオレット』は、Nintendo Switch向けに発売中だ。
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