『エルデンリング』好調により、ゲーム部門利益が“前年同期から約12倍になった”とKADOKAWAが報告。目を疑う数字

KADOKAWAは11月2日、2023年3月期・第2四半期の決算説明資料を公開した。フロム・ソフトウェアが手がける『エルデンリング』の記録的大ヒットが影響し、同社ゲーム部門は猛烈な営業利益増を記録したとのこと。

株式会社KADOKAWAは11月2日、2023年3月期・第2四半期の決算説明資料を公開した。KADOKAWAグループ全体としての好調が伝えられたほか、特筆すべきはゲーム部門の成長だ。フロム・ソフトウェアが手がける『エルデンリング』の記録的大ヒットが影響し、ゲーム部門は猛烈な営業利益増を記録したとのこと。


『エルデンリング』は、KADOKAWAの連結子会社であるフロム・ソフトウェアが手がけるアクションRPGだ。海外パブリッシングを含めたプロデュースは、バンダイナムコエンターテインメントが担当している。本作は広大なオープンワールドを舞台としつつ、『ダークソウル』シリーズなど同スタジオ過去作のゲームプレイを色濃く継承。フロム・ソフトウェアによる近年のアクションRPG作品の、集大成的な作品となっている。本作は今年2月25日に発売され、瞬く間に記録的大ヒット作品となった。


そんな本作は、KADOKAWAゲーム部門の売上にも甚大な貢献をしたようだ。2023年3月期・第2四半期の決算説明資料によれば、同期ゲーム部門の売上高は171億3700万円で、前年同期より123億1000万円(約255%)増加したという。さらに営業利益については75億9200万円となり、前年同期より69億6800万円増加。パーセンテージとしては、約1116%の増加となった(資料PDF、5ページ目)。売上の増減割合として、あまり見かけることのない数字である。

こうしたゲーム部門の急激な売上および営業利益増加の要因として、同資料では『エルデンリング』の海外向け出荷関連収益が、大幅増収を牽引したとしている。また、売上高の増加については、共同・受託開発事業や、スパイク・チュンソフトの新作『アイ:ソムニウムファイル ニルヴァーナ イニシアチブ』なども増収に影響したとのこと。しかし、やはり目を疑うような増益のベースとなったのは『エルデンリング』の爆発的な売れ行きと考えてよさそうだ。なお本作は今年6月末時点にて、ワールドワイドで実に1660万本を販売したと報告されている(資料PDF、4ページ目)。


『エルデンリング』はPC(Steam)およびPlayStation 4/PlayStation 5/Xbox One/Xbox Series X|S向けに発売中だ。KADOKAWAを牽引するほどの特大ヒットを飛ばしたフロム・ソフトウェアが、今後どのような作品展開を見せるのかにも注目したい。



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Sayoko Narita
Sayoko Narita

貪欲な雑食ゲーマーです。物語性の強いゲームを与えると喜びますが、シューターとハクスラも反復横とびしています。

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