基本プレイ無料ミリタリーシム『War Thunder』PC/PS版で全アイテム値上げへ。円安による苦渋の決断

DMM GAMESは10月18日、『War Thunder』の日本市場における商品の価格改定を発表した。価格改定は2回にわたって実施予定で、ゲーム内有償通貨を含む全アイテムが値上げとなる。

DMM GAMESは10月18日、『War Thunder』の日本市場における全商品の価格改定を発表した。価格改定は2回にわたって実施予定で、第1回ではゲーム内有償通貨が値上げに、第2回ではスターターパックなどが値上げとなる。

『War Thunder』はGaijin Entertainmentが開発・運営中の基本プレイ無料MMOミリタリーシミュレーターだ。国内展開はDMM GAMESが担当し、PCおよびPS4向けに配信中。本作でプレイヤーたちは、歴史的資料にもとづいて再現された戦車・航空機・軍艦などを操作。史実上の戦場をモチーフにしたマップにて、戦いを繰り広げる。


本作の課金要素としては、ゴールデンイーグル(Golden Eagles・以下、GE)というゲーム内有償通貨が存在。一定の額をまとめ買いする形で購入可能だ。GEはプレミアム機体やプレミアムアカウント権の購入、およびゲーム内の別通貨であるシルバーライオンの購入などに用いることができる。そのほか、プレミアム機体とプレミアムアカウント権などがセットになった各種パックも販売中だ。

そして今回、本作のすべてのアイテムを対象とする価格改定が発表された。価格改定の理由については、大幅な円安による地域間の格差拡大を受けて、グローバルサービスにおける公正な商品価値を保つためであると説明されている。Gaijin EntertainmentとDMM GAMESの間で協議を重ねた結果、1ドルあたり約110円で価格設定されていたところ、約132円へ引き上げることになったそうだ。

価格改定は2回に分けておこなわれ、第1回は10月25日午前4時00分から実施予定。第1回では、一定額でまとめて販売されているGEが、軒並み値上げとなる。なおPS Storeにおいては、ソニー・インタラクティブエンタテインメント・ジャパン(以下、SIEJ)が定める価格設定に対応できないため、150 GEでの販売が取りやめになるとのこと。代わりにPS Storeでは、500 GEが最小販売額になるとのことである。

価格改定第2回は11月29日午前4時00分から実施予定。第2回ではGE以外の全商品が対象となり、各種パックなどが値上げとなる。ほぼすべての商品が、1.2倍ほどの値上げとなる予定だ。なお価格改定は通信の状況により前後する場合があるとのこと。改定前の価格で購入する場合は、表示内容を十分確認した上で、早めに購入してほしいとのことだ。

なお価格については、Gaijin.NetストアとPS Storeの商品価値に差異を無くすため、SIEJが定める価格設定に則しているとのこと。PS Storeに準ずる形でGaijin.Netストアでの価格設定も統一調整となったそうだ。


円安の影響を受けて全アイテムが価格改定となった『War Thunder』。同作のような運営型タイトルにおいて、有償通貨や課金アイテム価格がコンソール版向け含め値上げとなるのは珍しい事例だろう。現在の円相場は、実に32年ぶりの円安水準を記録しているという。そうした為替の影響を受けて、各プラットフォームにて商品の価格改定の決断を迫られる運営型タイトルは今後も出てくるかもしれない。

Hideaki Fujiwara
Hideaki Fujiwara

なんでも遊ぶ雑食ゲーマー。『Titanfall 2』が好きだったこともあり、『Apex Legends』はリリース当初から遊び続けています。

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