“実写と見紛う”ボディーカメラ風FPSゲーム映像が称賛される。磨き上げられた絶妙リアルな映像美

Twitterに投稿されたとある開発中ゲームの映像が、開発者を中心に大きな注目を集めている。特殊な演出と作り込みで、まるで実写のような雰囲気を演出。その出来栄えに、多くの反響が寄せられているようだ。

Twitterに投稿されたとある開発中ゲームの映像が、開発者を中心に大きな注目を集めている。その映像は、ボディーカメラ風の特殊な演出と作り込みで、まるで実写のような雰囲気を演出。その出来栄えに、多くの反響が寄せられているようだ。

話題となっている動画は、海外の警察などで用いられるようなボディーカメラ映像を模した、一人称視点の映像だ。こちらは、Unreal Engine 4で開発中のゲーム内映像とのこと。拳銃を構えながら廃墟を散策し、敵に対して発砲している様子が映し出されている。鳥のさえずりの反響などの音響面のこだわりや、窓から差し込む逆光によって生じた、レンズのゴースト現象の再現などのライティングのこまかな表現も。演出と相まってゲーム映像とは思えないほどのリアリティの高さに、驚きや関心の声が集まっているようだ。「最初はゲームの映像だと思わなかった」というユーザーの声や、「凄いホラーゲームを作れそうだ」といった、ゲームとしての今後に期待する声などが寄せられた。

この動画およびゲームを制作しているのは、フランスを拠点とする開発者のAlexander Spindler氏だ。Twitterのプロフィールによると、同氏はDRAMAというスタジオに所属するテクニカルアーティストとのことだ。上述の動画ツイートは、本稿執筆段階で1万8000RTと14万いいねを超えるなど、大きな反響が寄せられている。

またAlexander氏は本ツイートを投稿したのと時を同じくして、海外掲示板Redditにも同様の動画を投稿。こちらではほかユーザーからの質問などにも答えている。同氏によると動画内で使用されているアセット(物体など)は自作したものではなく、Unreal Engineマーケットプレイスで利用可能だったものを使用したとのこと。使用されているアセットの多くは、ほかの新規開発ゲームでも頻繁に使われているもので、特別性はないという。その上で同氏はボディーカメラ映像の雰囲気を再現するためにプログラミングや、音響・シェーダー・ポストプロセスなどの調整に注力したそうだ。

上述のスレッドにおいて、Alexander氏はほかユーザーの感想や意見なども募集している。その中で複数見受けられた改善点としては、拳銃のマズルフラッシュ、武器の反動、そして硝煙の挙動などが挙げられていた。同氏はこれらの意見を受け止め、「拳銃のエキスパートを周りに集めてみる」と今後のブラッシュアップへの意欲を見せている。

またAlexander氏は自身のYouTubeチャンネルで、自身が手掛けたUnreal Engineにおける煙のアニメーションプロジェクトも紹介している。こちらは開発者支援サイトKo-fiを通じて公開されており、0円から任意の寄付金にてダウンロード可能となっている。

現実感を追求し、ボディーカメラ映像を模した本ゲーム。開発段階ながら、投稿された動画に多くの人々が期待感を膨らませたことだろう。なお、映像からは、本作の操作が一般的なFPSとはやや異なる様子も見受けられる。一方で、Alexander氏は本作は「VRゲームではない」ともコメントしている。本作は、具体的にどのようなゲームプレイになっていくのだろうか。Alexander氏が手掛ける本作の開発が順調に進むことを期待したい。

Mayo Kawano
Mayo Kawano

豪州在住の薬剤師およびにゲーム翻訳者。サバイバルクラフトゲームを主食として、ステルスゲームはデザートとする。

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