ケムコ(KEMCO)は10月6日、『一緒に行きましょう逝きましょう生きましょう』コンソール版を10月14日に配信開始すると発表した。対応プラットフォームはPlayStation 4/PlayStation 5/Nintendo Switchで、通常価格は税込1430円。コンソール版ではグラフィックが一新されるなど、一部がリメイクされているとのこと。
『一緒に行きましょう逝きましょう生きましょう』は、死に続ける少女と滅亡した地球を巡る、ノベルゲームである。本作の舞台は、戦争により地球上の生命が死に絶えたという世界。メインキャラクターの少女は、神から使命と死なない身体を与えられた、自称人間だ。少女は地球を滅ぼした人類の代表として哺乳類の死を追体験し、何度も死を繰り返すことで贖罪を果たそうとしていた。
一方、主人公の鏡夜は、気がつくと見知らぬ部屋で身動きできない状態になっていた。そんな主人公の前に、長い髪に一糸まとわぬ姿の少女が現れる。主人公は、彼女が何もないところで何度も死ぬ姿に驚くが、彼女に連れて行ってもらうことで世界の現状を確かめようと考える。また彼女の旅に同行し、死と苦痛を繰り返す少女の姿を目撃するうちに、幸せを教えたいと思うようになっていく。終末世界に取り残された、死に続ける少女と少年の旅が描かれる。
主人公の鏡夜と不死の少女の物語は、ノベルゲーム形式で展開していく。文章を読むことでストーリーが進行。テキストと立ち絵やCG、少女の声の演出などによって、作中の状況が表現されている。オリジナル版の公式サイトによれば、プレイ時間は3時間から5時間程度。物語中に選択肢などは登場せず、1本の決まったストーリーが収録されている。
オリジナルの『一緒に行きましょう逝きましょう生きましょう』は、株式会社ウォーターフェニックスより2015年にリリースされた作品だ。シナリオ/イラスト/スクリプトをR氏、企画・原案/スクリプトをケイ茶氏が担当。ケムコの公式サイトによれば2人によって制作され、スマートフォン版では星4.8~4.9の高評価を得てきたとのこと。しかし、現在オリジナルのスマートフォンおよびPC版については、プログラム部分の問題によりウォーターフェニックス単独での調整が難しい状態になっているのだという。アップデートができなければ、突然ストアから消えてしまう可能性があるそうだ。そこで、より多くのプレイヤーにプレイしてもらうためにも、コンソール向けの移植が決定。2022年2月に実施されたクラウドファンディングの成功を経て、移植作業が進められてきた。
本作『一緒に行きましょう逝きましょう生きましょう』コンソール版は、そんな経緯を経て開発された、オリジナルの内容をベースとした移植版だ。移植にあたっては、R氏自身によりグラフィックが一新。システムにも手が入れられており、高く評価された物語はそのままに、綺麗に遊びやすく磨き直されているようだ。
『一緒に行きましょう逝きましょう生きましょう』コンソール版は、PlayStation 4/PlayStation 5/Nintendo Switch向けに10月14日配信開始予定。通常価格は税込1430円。Nintendo Switch版では、30%の1001円で購入できる事前予約がおこなわれているほか、配信から3日間の30%オフセールも実施予定となっている。またオリジナルの『一緒に行きましょう逝きましょう生きましょう』は、PC(DMM GAMES)/iOS/Android向けに配信中だ。