『スプラトゥーン3』でレースゲームを遊ぶプレイヤー現る。インクのコースをアサリが疾走する『マリオカート』ならぬ「イカカート」

Image Credit: J-MUSIC Ensemble / 任天堂

『スプラトゥーン3』の意外な遊び方が投稿された。ゲーム内のルールやシステムを利用し、なんとステージ上でレースゲームを遊ぶという試みだ。GamesRadar+が伝えている。

動画を投稿したのは、J-MUSIC EnsembleのPat氏。日頃はサクソフォンで、ゲーム音楽やJ-POPを演奏した動画を投稿している人物だ。彼は10月4日、「SQUID KART(イカカート)」と題したプレイ動画をYouTubeに投稿した。動画では2人のプレイヤーが『スプラトゥーン3』のステージで、レースゲームのような遊び方をしているのだ。もちろん、本作はシューティングゲームであり、レースゲームに必要不可欠な乗り物もコースも存在しない。ではどのようにして、速さを競うレースを成立させているのだろうか。

Image Credit: J-MUSIC Ensemble / 任天堂


動画ではプライベートマッチの「さんぽ」機能ONにしたうえで、「スメーシーワールド」にコースを用意。Pat氏がもうひとりのプレイヤーと協力し、それぞれがインクでプレイヤー1人分の幅のコースを2本引いたようだ。プレイヤーはいずれもチャージャー種のブキ「スクイックリンα」を選択している。このブキはチャージが早く、インクが横に飛び散りにくいため、コース作りにぴったりだ。

コースの準備ができたら、同じ位置についてレース開始だ。プレイヤーはセンプク状態でステージを走り抜ける。アクセルとブレーキの代わりに、キャラクター操作のテクニックを駆使して進むかたちだ。コースの要所はジャンプ、イカロールといったアクションで切り抜けていく。ステージ中央には地形を利用したコース分岐も用意されている。ここはその場の判断でルートを選択しているようだ。ステージを2周してレースは終了。先にゴールに到着し、レースを制したのはPat氏だった。

Image Credit: J-MUSIC Ensemble / 任天堂


シューティングゲームでレースをしようというアイデアはもちろんのこと、動画ではPat氏の準備したコースがレースに耐えうるものになっている点も興味深い。大小のカーブが並ぶコースデザインは、プレイヤーのウデマエが試されることだろう。また、今回採用されたスメーシーワールドの中央エリアは上下二層に別れている。地形が変化するタイミング次第では上層ルートに進入できなくなるため、走行コースが分岐するポイントになっているのだ。このルート選択の駆け引きも『マリオカート』らしいと言えるだろう。友達と遊ぶ程度であれば、十分に楽しめるレースゲームになっているのだ。

Image Credit: J-MUSIC Ensemble / 任天堂


また動画では、プライベートマッチ内でさんぽ「ガチアサリ」ルールでプレイしている。動画の概要欄によれば、Pat氏はリレー方式のチームレースも考えているとのこと。その際、ガチアサリは次の走者に渡すバトンとして使われるようだ。またこのルールでは、「ガチアサリ」を所持しているプレイヤーが常時マップ上に表示される。一般的なレースゲームのように、走者の位置を常にマップ上・ステージ上で分かりやすく表示するためのガチアサリルールとも考えられるわけだ。なにより、レース中は巨大なラグビーボールがステージを駆け巡っているようにしか見えない。こんなレースゲームは他に類を見ないだろう。

このレースゲームごっこは、ロビーでの待ち時間中に思いついたとのこと。弊誌では過去にも、『スプラトゥーン3』のマッチング中に生み出された「ゲーム内ゲーム」について取り上げた(関連記事)。
マッチング中の暇つぶしが、ゲームの意外な遊び方を生み出すヒントになっているのだ。発売からまもなく1か月になる本作。プレイヤーの遊び心は留まるところを知らない。


※ The English version of this article is available here