『星のカービィ』二次創作「コックカワサキマイクロビキニかるた」販売中止。開発元としても看過できず
コックカワサキマイクロビキニかるたTwitterアカウントは、BOOTHで販売していた二次創作グッズ「コックカワサキマイクロビキニかるた(冊子/DL版)」の発売を中止すると発表した。『星のカービィ』シリーズ開発元のハル研究所から出品取り下げ要請があったという。
「コックカワサキマイクロビキニかるた」は、『星のカービィ』シリーズ登場キャラのコックカワサキを題材にした二次創作。コックカワサキは『星のカービィ スーパーデラックス』より登場したキャラクター。同作では敵の中ボスとして登場。アニメ版では数多く登場し活躍を見せたほか、『星のカービィ スターアライズ』では中ボスおよびフレンズとして活躍。同シリーズの人気キャラのひとりといえるだろう。
同キャラをめぐっては、なぜか「マイクロビキニを着せる」というムーブメントが一部ユーザーの間で発生。そもそもコックカワサキは裸エプロンを着用しておりセクシャルだという意見もあり、「コックカワサキを性としての視点で解釈する」という考えのもと波及したのだと思われる。
なかにはコックカワサキマイクロビキニ部を称して継続的に二次創作イラストを描くユーザーも出現。活動が突き詰められた結果、「コックカワサキマイクロビキニかるた」なるものが作られた。
「コックカワサキマイクロビキニかるた」は、文字と読み上げ文にあわせたポーズをしたコックカワサキが描かれるというもの。その名のとおりかるた形式である。コックカワサキマイクロビキニかるたTwitterアカウントでは、2021年から「あ」の順にかるたデザインが投稿されていた。「ん」まで終わり濁音となる「ぎ」まで到達したタイミングで、同アカウントはこのかるたカードを冊子およびDL版でBOOTHにて販売し始めたのである。価格としては冊子版が890円、PDF/JPGのデジタル版が290円で売られていた。
9月26日時点では冊子版は完売になるなど好調だったようだが、本日9月28日16時に販売中止が告知された。経緯としては、開発元のハル研究所からの通達があったようだ。『星のカービィ』は任天堂が販売を担当しているが、近年では開発元であるハル研究所がグッズなどを含めた積極的なライセンス展開および管理をおこなっている。そうした事情もありハル研究所から連絡がきたのだろう。
コックカワサキにマイクロビキニを着せることの可否はさておき、任天堂の著作物を利用した商品を許可なく販売する行為は一般的には黒といえる。類似例として、任天堂による「ネットワークサービスにおける任天堂の著作物の利用に関するガイドライン」には、任天堂が著作権を有するゲームからキャプチャーした動画や音楽、静止画などの販売を禁止する旨の記載がされている。理由は定かではないものの、利益を得ようとしたことがまずかったのかもしれない。
【UPDATE 2022/9/28 23:55】
販売停止の理由と思われる記述を修正、またコックカワサキマイクロビキニが流行した経緯について不確定な部分を削除
コックカワサキの魅力に取り憑かれたとしても、IPホルダーを困らせてしまっては元も子もない。今冬にはアニメ「星のカービィ」のブルーレイBOXが発売されるので、そちらを購入してコックカワサキのクセ強めの魅力を味わってほしい。あるいは前述した『星のカービィ スターアライズ』にて3Dモデルを舐め回すように見るのもありだろう。お行儀よくコックカワサキライフを過ごすべし。
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