『スプラトゥーン3』フェスの上位ブキ使用率は、スクリュースロッシャーとシャープマーカーの2強だった。浮き彫りにした国内ブキ人気

『スプラトゥーン3』発売後初のフェスが終了した。そんな中発表された、各陣営のフェスパワー上位者が使用するブキに注目が集まっているようだ。

スプラトゥーン3』発売後初のフェスが、9月26日9時に終了した。“無人島に持っていくなら?道具vs食料vsヒマつぶし”というお題で戦った結果、1位が道具、2位がヒマつぶし、3位が食料という結果となった。そんな中、フェス終了後に発表された、各陣営のフェスパワー上位者が使用するブキに注目が集まっている。


『スプラトゥーン3』でおこなわれたフェスの結果は、Nintendo Switch Online のiOS/Android向けアプリ内に実装されている「イカリング3」で確認できる。アプリ内では各陣営の得票率をはじめとした結果に加え、“フェス100ケツ”と称して各陣営のフェスパワーTOP100のプレイヤー名と使用ブキなどが公開されている。日本国内のプレイヤーであれば、基本的には国内のフェス結果が閲覧できるようになっているはずだ。ここで注目したいのは、上位プレイヤーたちが使うブキの種類だ。

筆者が集計した結果、各陣営にそれぞれスクリュースロッシャーの使用者が上位10人に4人以上存在。次にシャープマーカーが目立っている。30人中、スクリュースロッシャーが13人、シャープマーカーが8人という偏りだ。

これをTOP100まで見てみると、スクリュースロッシャーが道具陣営に23人、食料陣営に35人、ヒマつぶし陣営に33人で合計91人。シャープマーカーが道具陣営に32人、食料陣営に22人、ヒマつぶし陣営に28人で合計82人となった。この2種だけで各陣営TOP100の半分以上に達するという集計結果だ。それ以外のブキもランキングに食い込んではいるものの、スクリュースロッシャー、シャープマーカーの陰に隠れてしまっている印象は否めない。


各陣営の1位のプレイヤーが使用しているスクリュースロッシャーは、本作の発売から間もない頃から“強い”と評されているブキだ。スロッシャーと呼ばれるブキ種で、大量のインクをばらまく性質を持っている。洗濯機をモチーフにしたブキで、プレイヤーの間で“洗濯機”の愛称で親しまれている。サブウェポンにはタンサンボム、そしてスペシャルウェポンにはナイスダマと、取り回しの良さが特徴だ。

ばらまかれるインクの威力と範囲から、相手にするとやりにくさを感じさせられる。さらにこちらの動きを制限するナイスダマも備えているので、攻撃のきっかけを作り出すのにも適したブキだ。汎用性の高さはトップクラスではないだろうか。


一方、シャープマーカーはシューター種のブキで、サブウェポンにクイックボム、スペシャルウェポンにカニタンクを兼ね備えている。高連射と高精度が売りのブキ。射程はやや控えめながらも機動力に強みあり。攻撃と塗りのバランスも良く、上位陣に使用者が多いことに納得できる性能だ。

ちなみにこの結果は日本国内のものである。ここでヨーロッパ地域の結果を見てみると、スクリュースロッシャーは、道具陣営のTOP10内に1人いるだけで、ほかの陣営のTOP10では皆無。シャープマーカーは全陣営の合計で4人という結果だったようだ。それぞれの陣営で1位になっているブキも、スプラローラー、リッター4K、スプラシューターとバラエティ豊かだ。2位以下に関しても、日本国内と比べるとばらけた結果という印象を受ける。

ヨーロッパ地域ではスクリュースロッシャー、シャープマーカーが強いと知られていない、強いブキが好まれていない、はたまた強いブキよりも好きなブキを優先しているなど、さまざまな原因が予想できるが、はっきりとした理由は不明だ。

また、アメリカ・オーストラリア・ニュージーランド地域では、各陣営のTOP10内で合計すると、スクリュースロッシャーが6人、シャープマーカーが3人という結果だったようだ。ヨーロッパ地域と比べると両ブキが多く使われている結果である。しかし、それよりもスプラシューターをはじめとした、シューターの多さが目立っている。さらにフデやローラーなど、『スプラトゥーン』シリーズならではのブキが上位に存在していない。これはFPSなどの銃を用いたゲームの人気が高い、海外のお国柄なのかもしれない。


国内では本作発売直後から「洗濯機が強い」との話題がプレイヤー間でたびたび上がっていた。そうした噂が人気を加速させた可能性もありそうだ。いずれにせよ、同じゲームでも文化圏の違いによって、武器の使用傾向に違いがあるというのは、非常に興味深い。

このフェス100ケツの結果は、フェスマッチのオープン、チャレンジ、トリカラバトルとあるバトルモードのうち、チャレンジの結果である。チャレンジでは勝敗によってフェスパワーが増減する。今回、この上位に食い込んだプレイヤーたちは、それぞれがかなりの腕前を持ったプレイヤーだろう。そのため、今回の結果はいわゆる“ガチ勢”に好まれるブキの結果であると見受けられる。

しかし、フェスマッチにおける基本ルールはナワバリバトルのため、すべてのモードでの最適解ではない。『スプラトゥーン3』にはさまざまなブキが登場している。プレイヤーは強いからと1つのブキにこだわらず、さまざまなブキに触れて、自分にフィットしたブキで楽しむことが大切だろう。


また、本作は3か月ごとにシーズンが設けられている。シーズン更新時に新たなブキの追加がアナウンスされている。これによって現状のブキのパワーバランスも変化していくことだろう。さまざまなブキが活躍できるゲームとなることを期待したい。

『スプラトゥーン3』はNintendo Switch向けに発売中だ。


※ The English version of this article is available here

Koutaro Sato
Koutaro Sato

何でも遊びますがメトロイドヴァニアとトレハン、ゲーム内の釣りが大好物。クリエイターやプレイヤーの人となりと、彼らが生み出す盛り上がりが大好きです。

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