HoYoverseは8月24日、『原神』にて大型アップデートVer.3.0を配信開始した。新地域スメール実装や、草元素キャラクターのプレイアブル化など多くのコンテンツが追加された。一方で、そんな草元素に関連する異常現象が発生し、コミュニティが騒然。開発元が不具合として、修正を示唆するに至っている。
『原神』は、中国のゲーム開発会社miHoYoが、HoYoverseのブランドのもとに手がけるオープンワールドアクションRPGだ。本作では8月24日に、ファン待望の大型アップデートVer.3.0「黎明を告げる千の薔薇」が配信開始。新地域スメールの追加を目玉としつつ、多数コンテンツが追加されている。そして草元素キャラのプレイアブル化も、大きな追加要素のひとつだ。
本作ではスキルなどに炎・水・風などの元素が設定されている。また、敵に元素が付着するシステムがあり、複数の元素が組み合わされば「元素反応」が発生。たとえば炎元素と水元素が組み合わされば、与ダメージ上昇の「蒸発」が発生するといった仕組みだ。
Ver.3.0で新たに利用可能になった草元素の元素反応としては、「開花」などがある。開花は草元素と水元素が組み合わさると発生し、フィールド上に草原核と呼ばれるフルーツのようなオブジェクトが出現する。この草原核は、炎や雷元素と組み合わさるとさらなる反応を起こす。一方で、上限数を超える草原核を出現させたり、そのまま放置したりしても、爆発して周囲にダメージを与えてくれる。「開花」は連続で発生させれば、フルーツ型の爆弾を撒き散らすような挙動になるわけだ。
そして先日より、この開花反応が異常に促進される現象が、本作コミュニティの注目を集めている。通称“無限開花”などと呼ばれるこの現象は、異常な量の草原核がハイペースで大量に出現する挙動だ。つまり、フルーツの生産と爆発が延々と続くわけである。同現象の様子はSNS上などで広く拡散されコミュニティの注目を集めた。また、実際に無限開花を試してみるプレイヤーも多く見られるようだ。そして、この現象の鍵となる水元素キャラ「バーバラ」も、脚光を浴びるに至った。
バーバラは、本作序盤から登場するキャラクターのひとり。早期の拠点であるモンドにおけるアイドル的存在だ。常設イベント上で入手可能であったり、多彩な回復手段をもっていたりと、特に序盤サポーターとして多くのプレイヤーに親しまれている。一方で、ほかに強烈な性能のシールダーや回復役もいる本作では、やや影に隠れがちな面もある。
しかし、今回の無限開花の主役はバーバラ。鍵となったのは、同キャラが元素スキルによって作り出す「歌声の輪」のようだ。この輪には、範囲内に入った敵キャラに水元素を付着させる仕様がある。この仕様を基本として、不具合めいた挙動や仕様などが奇跡的に合致。草原核ことフルーツ爆弾の異常大量生産が発生している可能性が濃厚のようだ。
いずれにせよ、今回の一件により、モンドのアイドルであるバーバラにふたたび熱視線が集まったのは間違いない。一方で、この無限開花についてはさっそく開発側から修正が示唆されている。HoYoLABにおける開発元公式発表では、「現在、開花反応で生成した草原核により、一部キャラクターのスキル効果の発動に異常が発生する不具合が存在」と告知。今後の更新に伴い修正するとしている。バーバラを名指ししてはいないものの、彼女による無限開花を修正するという旨と解釈できる。
大型アップデートによる環境変化が、無限開花なる思わぬ現象を呼んだ。同現象は修正されてしまう予定ではあるものの、草元素を絡めたさらなる戦術やパーティー編成は今後も研究されていくことだろう。そして無限開花を奪われたとしても、バーバラがモンドに花咲くアイドルであることは揺るぎないといえる。なお、『原神』では9月28日にVer.3.1「赤砂の王と三人の巡礼者」を配信予定だ。スメールの砂漠エリアが解禁されるほか、新キャラ3人も実装される。同アップデートによる環境変化にも注目していきたいところだ。