『GUILTY GEAR -STRIVE-』ブリジットの“性自認”について、開発者が公式回答。「彼女が勇気を出して、自分自身の気持ちに嘘偽りなく選択した」


アークシステムワークスは9月14日、対戦格闘ゲーム『GUILTY GEAR -STRIVE-』の第11回デベロッパーズバックヤードを公開。本作のさまざまな情報について開発者が説明した。このなかでは、本作のDLCキャラクター「ブリジット」の“性自認”について、公式の見解が示された。

ブリジットは、『ギルティギア』シリーズ3作目の『GUILTY GEAR XX』から登場している人気キャラクター。『GUILTY GEAR -STRIVE-』には、DLCキャラクターとして今年8月に参戦した。そして配信後には、ブリジットの性別に関する設定について、ファンのあいだで注目が集まることとなった。

本作でも過去作でも、女の子のような出で立ちが特徴のブリジットであるが、双子の弟として生まれたという設定のキャラクターである。ただ、男児の双子はその地に禍をもたらすという村の迷信があり、弟は始末するか里子に出す決まりになっていた。そして、その境遇を哀れんだ両親が、ブリジットの性別を隠し女の子として育てたという背景があり、作中では女の子のような格好で表現されている。ただブリジットは、心を痛める両親を思いやって、あくまで男として振舞っていた。そのためファンのあいだでは、いわゆる“男の娘”として人気を得てきた。

一方で、本作に登場したブリジットは、かつて衣装につけていた男性を示すマークが変更され、カットシーンでも性自認に関するような言葉が飛び出すことに。一部のファンのあいだでは、ブリジットはあくまで男性として女性の格好をしているのではなく、トランスジェンダーという設定になったのではないか、と囁かれるようになった。

アークシステムワークスの取締役で『ギルティギア』シリーズのゼネラルディレクターを務める石渡太輔氏は今回のデベロッパーズバックヤードにて、ブリジットの性別について言及した。この件について多くの問い合わせが寄せられていたそうだ。そして同氏は、以下のように回答した。

アーケードモードのブリジットストーリーを経て、ブリジットは自分を女性と自認するようになりました。
なので「彼」と「彼女」のどちらの代名詞が正しいかと聞かれたら、ブリジットは「彼女」にあてはまります。

先述したブリジットが生まれた村の迷信は、ブリジットが男として振舞いつつ活躍し、村を豊かにしたことで消えることとなった。ただ、その後ブリジットは男として過ごそうとするが、違和感を感じたのだという。本作のアーケードモードのストーリーは、ここから始まる。石渡氏はさらに以下のように述べている。

ブリジットはゴールドルイスやカイとの交流を経たうえで、これまで敢えて目を背けてきた彼女自身と向き合い、彼女にとっての大きな決断をすることにしました。
彼女が勇気を出して、自分自身の気持ちに嘘偽りなく選択したその道を、皆さんに見守っていただければ幸いです。


ブリジットの性別・性自認については、公式サイトのキャラクター紹介ではあえて伏せているような表記がなされてきた。そうしたこともあって、本作への登場以来、ファンのあいだではさまざまな議論があり、一部では公式回答を騙る捏造騒ぎも起きた(関連記事)。今回、シリーズの開発を率いてきた石渡氏自身が、明確な回答をファンに届けた格好となり、そうした議論に終止符が打たれることとなった。

『GUILTY GEAR -STRIVE-』は、PC(Steam)/PS4/PS5向けに販売中だ。なお今回のデベロッパーズバックヤードでは、クロスプレイβテストの実施時期を9月下旬〜10月上旬へと延期したことや、7月に実施されたシーズン2アンケートの結果、Q&Aコーナーなども公開されている。詳細は公式サイトを確認してほしい。



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