「勇者エンジニア体験インターンRPG」が開発&配信される。IT企業の求人PRながらマルチエンディング採用などなかなかの本気っぷり


クラウド/サーバー事業を展開する株式会社ビヨンドは9月6日、同社でのインターンを体験できるRPG『転生したらビヨンドのインターンだった件』をリリースした。PC、またはスマートフォンから無料でプレイ可能で、ゲームを通して会社の事業内容や雰囲気を紹介している作品だ。

『転生したらビヨンドのインターンだった件』は、大阪、横浜、徳島、カナダにオフィスを置くIT企業ビヨンドが、新卒・中途採用者向けに公開したRPGだ。プレイヤーはファンタジー世界から現代に転移させられてしまった勇者となり、ビヨンド内で1日インターン生として業務をこなしていく。ビヨンドの業務は、サーバー設計から24時間体制でのサーバー運用保守、システム開発など多岐にわたる。

異世界で活躍していた勇者は、インターネットを学ぶように老婆に告げられ、突如転移させられる。そして、気づくとビヨンドの会議室にいた。勇者くんと呼ばれるインターン生になった彼は、まずは挨拶を通じて社内メンバーと顔合わせをし、サーバー構築や運営など、ビヨンドの業務を学びながら体験していくことになる。メインストーリーとなる業務以外にも広報業務の一環であるSNSの更新や、社内販売のサポートなども経験。それらを積み重ねることでレベルを上げて、各種スキルや装備を手に入れ、最後には代表取締役である原岡昌寛氏との面接に臨むことになる。


本作の主な舞台はビヨンドの社内で、ドット絵で大阪オフィスの様子を再現しているようだ。オープンスペースや執務室などの配置のほか、登場人物も勇者以外は実際にビヨンドに在籍するメンバーであり、リアルさの再現へのこだわりが感じられる。また、オブジェにはメッセージが仕込まれており、そういった部分からもオフィスの空気感が味わえるようになっている。

さらに、登場人物の会話から社内に音楽部やボードゲーム部、登山部があることや、同社が運営するWebサイト 自動監視サービスAppmillのことなどもわかる。勇者が突然IT企業に異世界転生する、というタイトルと絵面のインパクトだけではなく、ゲームを通じてビヨンドという企業をしっかりと紹介しようという姿勢も随所に見られる。

ただただお使いをこなしていくだけかと思いきや、最後には前述の原岡氏との面接が待ち受けている。実写の原岡氏が突如現れたコマンドバトルで面接の受け答えをすることになる。勇者にできることは黙り込むことと防御、そして、インターンの中で身につけた知識(スキル)を駆使して原岡氏の質問に答えること。その末に、より良い返答を得ることが最終目的だ。本作では、この面接の結果次第で結末が変化するマルチエンディング形式が採用されている。


ゲームという形で、自社がどんな会社なのかを知ってもらうという試みは面白い。ちなみに、本作は同社の広報、営業メンバーによる手作りで、一部の楽曲も社内で担当しているそうだ。さらにデバッグにはゲームやソフトウェアのテストにおいて、デバッグ企業AIQVE ONEが協力。ただの人材募集という枠には収まらない力の入れようだ。

ちなみにビヨンドは、実はこれまでも人材募集に際してゲームを用いたことがある。バーチャル世界内で説明などをしたことがあるほか、ノベルゲームの形式で23卒向け会社案内をリリースしたり。事業としてゲームのインフラの保守運営などに幅広く携わっており、そうしたゲームへの見識の深さが垣間見えるだろう。

『転生したらビヨンドのインターンだった件』は、PC/スマートフォン向けにビヨンドの公式サイトで無料配信中だ。



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