フロム・ソフトウェア、SIEおよびテンセント傘下企業から約364億円を調達へ。強力なゲームIPの創出・開発力の強化を図る

株式会社KADOKAWAは8月31日、連結子会社であるフロム・ソフトウェアが本日開催の取締役会において、ソニー・インタラクティブエンタテインメントと、中国のIT大手テンセントの子会社Sixjoy Hong Kong Limitedを割当先とする、第三者割当によるフロム・ソフトウェアの新株式の発行をおこなうことを決定したと発表した。

株式会社KADOKAWAは8月31日、連結子会社であるフロム・ソフトウェアが本日開催の取締役会において、ソニー・インタラクティブエンタテインメント(以下、SIE)と、中国のIT大手テンセントの子会社Sixjoy Hong Kong Limited(以下、Sixjoy)を割当先とする、第三者割当によるフロム・ソフトウェアの新株式の発行をおこなうことを決定したと発表した。

発行する新株は普通株式3179株。このうちSIEに1476株、Sixjoyには1703株が割り当てられ、これによりフロム・ソフトウェアは363億9955万円を調達する。また発行後の持株比率は、KADOKAWAが69.66%、SIEが14.09%、Sixjoyが16.25%となる。なおフロム・ソフトウェアは、引き続きKADOKAWAの連結グループとなる。

フロム・ソフトウェアは、『エルデンリング』や『SEKIRO: SHADOWS DIE TWICE』、また『ダークソウル』シリーズや『アーマード・コア』シリーズなどを手がけ、世界的な人気を得ている国内デベロッパーだ。KADOKAWAは、フロム・ソフトウェアは今回の資金調達を通じて、今後さらに多くの強力なゲームIPの開発に自ら積極的な投資をおこない、その創出・開発力の強化を図るとしている。また、成長著しい世界市場における、自社パブリッシングの範囲拡大に向けた体制の構築を目指すとも述べている。

KADOKAWAはSIEについて、ゲームや映像等の多種多様なメディアにおける世界市場でのIP展開力に強みをもつと評価。一方のテンセントグループのSixjoyについては、中国を含む世界市場におけるモバイルゲーム等のネットワーク技術の開発・展開力に強みをもっているとコメント。そして、フロム・ソフトウェアが創出・開発するゲームIPの、世界市場でのメディアミックス戦略の強化によるユーザー層拡大を図るとした。

なおフロム・ソフトウェア側からの発表では、ゲームの企画・開発をはじめ、ユーザーとのコミュニケーション、プラットフォームの選択などにおいて、今後もその独自性と自主性に一切の変化はないと言及されている。そのうえで、これまでよりも積極的に自社でのゲーム開発に投資していくと共に、技術面でのサポートや世界市場での展開におけるSIE・Sixjoy両社それぞれとの協力を通じて、より品質の高いゲームを沢山のユーザーに届けていくための体制を拡充していくとのことだ。



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Taijiro Yamanaka
Taijiro Yamanaka

国内外のゲームニュースを好物としています。購入するゲームとプレイできる時間のバランス感覚が悪く、積みゲーを崩しつつさらに積んでいく日々。

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