『マインクラフト』開発元は今年「新要素お披露目早すぎ」を反省中。実現できる夢をファンに与える方針へ
『マインクラフト』開発者が、過去の同作イベントMinecraft Liveにおけるとある失敗に言及。今年の開催でその反省を活かしていくと語った。PC Gamerが伝えている。
『マインクラフト』は、人気のクラフトサンドボックスゲーム。プレイヤーは世界を探索し、素材を収集し、道具を作って行動の幅を広げていく。本作は2011年の正式リリースから現在に至るまでアップデートを重ねており、多種多様な要素が追加。そして、2020年より毎年開催されている本作のバーチャルイベントMinecraft Liveでは、本作の最新ニュースなどがお披露目されてきた。
そんなMinecraft Liveにおけるとある失敗について、開発元Mojangは“反省”している様子だ。失敗について言及したのは、本作のクリエイティブディレクターを務めるAgnes Larsson氏。同氏は8月26日、本作の公式生放送「Minecraft Now: Live Build Session!」にて、今年のMinecraft Live開催日を10月15日と告知。さらに今年のMinecraft Liveでも今後のアップデート内容が発表されると明かした。くわえて、同スタジオが“過去の失敗から学んでいる”とコメントした。
同氏は続けて、「ユーザーに大きな夢を与えるのなら、それを実現しなければならない」と言及した。PC Gamerはこれについて Minecraft Live 2020での“失敗”示唆しているとの見解を示している。
たとえば、2020年のMinecraft LiveにおいてMojangは、アップデート1.17の内容を発表。新バイオームであるディープダーク(Deep Dark)や、新たなMobであるウォーデン(Warden)などを追加すると明かしていた。しかしながら、これらの要素は当初予定されていた2021年6月のアップデート1.17では実装されなかった。予定から約1年延期となり、2022年6月のアップデート1.19にてようやく登場することになったのである。
さらにMinecraft Live 2020では、「洞窟と崖」アップデートにて考古学要素が登場すると発表。発掘サイトと呼ばれる場所にて、新アイテムであるブラシを用いて貴重なアイテムを手に入れる要素とされていた。そして、「洞窟と崖」アップデートは2分割されたのち、後半は2021年11月30日に配信。後半のアップデートにおいても同ライブにて発表されていた考古学要素は実装されることはなく、保留となってしまった。ようするに、新要素のお披露目がかなり早すぎたのである。
以上のように、Minecraft Live 2020において発表された新要素のいくつかは予定通りの実装とならなかった。考古学要素のように、いまだ実装予定が定まっていない要素もある。Larsson氏のいう“失敗からの学び”は、実装の目途がはっきりしない要素を発表しないことを指しているとも考えられる。同氏によれば、今年のMinecraft Liveでの発表には、開発初期段階の要素含まれないという。フィードバックによる微調整は考えられるものの、自信をもって発表できる要素がお披露目されるとのことだ。
長年にわたってアップデートを重ねてきた『マインクラフト』の世界。開発計画が定まらないままアップデート内容の発表に至った過去の失敗は、経験として今後に活かされることだろう。少なくとも、10月15日のMinecraft Liveにて披露される新要素は延期される心配はあまりなさそうだ。