新たなPS5転売対策をGEOが発表。「所有するPS4本体を買取に出す」ことが条件の抽選販売実施へ

ゲームや映画・音楽メディアなどを取り扱う小売店GEO(ゲオ)は8月19日、同社が実施しているPlayStation 5本体の抽選販売に関して、8月24日から9月13日までの入荷分については、「PlayStation 4本体をお売りいただけるお客様」を対象にすると発表した。PS5本体の転売対策の一環として実施するようだ。

ゲームや映画・音楽メディアなどを取り扱う小売店GEO(ゲオ)は8月19日、同社が実施しているPlayStation 5本体の抽選販売に関して、8月24日から9月13日までの入荷分については、「PlayStation 4本体をお売りいただけるお客様」を対象にすると発表した。PS5本体の転売対策の一環として実施するようだ。

発表にてGEOは、PS5本体の抽選販売において、これまでさまざまな転売対策を案内・実施してきたとコメント。ただ、依然として不正な手段やIDと疑われる応募が増加傾向にあり、一般のお客が手に入れにくい状況が続いているという。そうした状況を踏まえ、8月24日から9月13日までの期間に入荷するPS5本体については、「現在PS4を楽しんでいらっしゃるお客様に直接お届けすること」を目的とし、PS4本体の買取に応じることを抽選応募の条件とするそうだ。

PS5本体の抽選販売に当選した場合、当選したGEO店舗にてPS5本体を購入する際に、所有するPS4本体を持ち込み買い取ってもらうことになる。買取に出すPS4本体は、PS4ゲームディスクを入れて遊べる状態である必要があり、店頭での査定時に動作確認ができない場合は、抽選の対象外となる。動作確認できなかった後に、店頭で購入したPS4本体を持ち込んだ場合も抽選の対象外。本体背面の分解禁止シールが剥がれている場合も、同じくである。

なおこの抽選販売においては、PS4本体の買い取り価格が2000円アップする。たとえば500GBのCUH-2000AB01モデル(以下の画像)の場合は、最高1万6000円で買い取ってもらえるため、2000円プラスして最高1万8000円となる。ただしDUALSHOCK 4が付属しない場合、あるいは付属していても本体と同色でない場合は大幅減額になるとのこと。


PS5本体は2020年11月のローンチ以来、国内外で品薄状態が続いている。新型コロナウイルスの感染拡大など複数の要因により半導体不足が発生し、また物流の混乱なども影響しているとされる。そうしたなかで高額転売が横行し、結果的に一般の消費者が適正な価格でPS5本体を入手しづらい状況となっている。

小売店では、転売対策として抽選販売を実施していることが多く、GEOもそのひとつ。とはいえ、今回のGEOの発表でも指摘されているように、抽選販売だけでは十分な対策とはなっていないのが実情のようだ。GEOではさらに踏み込んだ対策として、抽選当選者がPS5本体を購入する際に、同梱コントローラーの梱包材にX印を記入してもらうことを条件にして、以前話題になった(関連記事)。そして今回、さらなる対策を打ち出した格好だ。

PS5では、後方互換機能によりほぼすべてのPS4ゲームが動作する(現時点で動作不可と公表されているのは6タイトル)。そのため、抽選販売に当選してPS5本体を購入する際に、所有するPS4本体を買い取りに出しても基本的にユーザーが困ることはない、というのがGEOの考えなのだろう。もっとも、転売業者がPS4本体を中古で安く入手することを前提に抽選販売に臨む可能性も考えられるため、どれだけの実効性があるのかは未知数だ。

今回のGEOのPS5本体抽選販売は、8月22日11時から8月25日17時59分までの期間に、ゲオアプリのホーム画面のバナーから応募可能。応募は1人1回限りである。なお、PS4からPS5へのセーブデータの移行は、USBメモリや外付けHDD、あるいはPS Plus会員ならクラウドストレージを利用して、あらかじめ準備しておこなうことができる。応募手続き方法を含め、詳細は公式サイトを確認してほしい。なお、PS4本体の買取を条件としない、通常の抽選販売も今後予定しているとのことである。

【UPDATE 2022/8/21 0:02】
セーブデータの移行方法について追記

https://twitter.com/MatPiscatella/status/1560612925320007681

余談ではあるが、市場調査会社NPD Groupのエグゼクティブ・ディレクターMat Piscatella氏は8月19日、米国でのPS5およびXbox Series X本体の7月の売り上げが、1年前と比べて二桁パーセントの増加を記録したと報告。これを受けて一部海外メディアは、これらの本体がより入手しやすくなってきたようだと報じている(The Verge)。

またソニーグループは今年5月、2022年度のPS5本体の販売台数について、前年度を上回る1800万台を計画していると報告。7月の決算会見の場でもその計画を据え置いているとし、物流の遅延は続いているものの、部品の供給についてはかなり改善がみられるとしていた。年末商戦にできるだけ多く出荷できるよう、製造の前倒しを考えているとのこと。品薄が改善され、適正な価格でいつでも購入できる状況が早く訪れることを期待したい。


※ The English version of this article is available here

Taijiro Yamanaka
Taijiro Yamanaka

国内外のゲームニュースを好物としています。購入するゲームとプレイできる時間のバランス感覚が悪く、積みゲーを崩しつつさらに積んでいく日々。

記事本文: 6878