国内の個人サークルもなかGAMESは8月17日、『ソラナと陽の工房』の体験版をPC向けに公開した。DLSiteの予告ページより、無料でダウンロード可能となっている。また本作は9月中旬にリリース予定となっており、多言語対応後にはSteamでもリリースされるそうだ。
『ソラナと陽の工房』は、駆け出しの錬金術師ソラナが賢者の石の作成を目指す、錬金術RPGである。本作の主人公ソラナは、未熟な錬金術師の少女だ。ある日、何らかのきっかけから、ソラナの友人であるゲイルが豚の姿になってしまう。ゲイルを元の姿に戻すため、ソラナは賢者の石の作成へ挑戦。駆け出しの錬金術師ソラナの、調合と採取の日々が始まる。
ソラナは駆け出しの錬金術師であるため、ゲーム開始時点で賢者の石は調合できない。そこで、まずは簡単なアイテムの合成や素材の採取などをおこない、錬金術師として成長を重ねることとなる。本作では錬金術師のソラナは、工房でアイテムが合成できる。たとえば、錬金ボムという爆弾を作る際には、燃える岩とガーマのかさを釜に入れて調合を実施。回復用の薬や敵を攻撃する爆弾、調合に必要な中和剤などが、素材と時間を引き換えに入手できる。最初は作れるアイテムも少ないが、新しいレシピを覚えることで作成可能なアイテムが増加。本を読んで新しいレシピを覚えたり、調合によって経験値を得たり、依頼を受けてお金を稼いだりなど、錬金術としての日々を過ごしていく。
また本作ではゲーム開始時点で、作成するアイテムごとに必要な素材が決まっている。ゲームが進んでいくと、複数の調合システムが解放される。スワップ調合では、足りない材料を違うもので代用したり、組み合わせでまったく違うアイテムの調合が可能。レシオ調合では、材料の分量を細かく調整することで、アイテムの性能や価値が変化するそうだ。
ソラナは各地を探索し、錬金術に必要な素材を採取する。本作では世界がトップビューで描かれており、ソラナはマップ内の光るポイントを調べることで、素材が入手できる。ただしフィールド上には敵が存在しており、接触するといわゆるアクティブタイム式のコマンドバトルに移行。仲間と共に、ゴブリンや電気を放つカニなどと戦うことになる。工房の外では、敵と戦いながら素材を採取していくわけだ。
ゲームが進むと、素材のオート採取機能によって、プレイヤーがフィールドを歩かなくとも素材の採取が可能。戦闘のスキップ機能によって、敵と一定のレベル差がある場合は戦闘のスキップも可能となる。本作では、アイテム合成以外の面倒な要素は極力排除しているとのこと。オートやスキップに加えてイベントシーンなども最小限に抑えることで、アイテム合成に打ち込みやすくなっているのだろう。また本作では、『アトリエ』シリーズを想起させるコメディ要素を含めて、コミカルな会話が展開されていく。世界の危機や強大な敵に立ち向かうわけではない、平和な世界を舞台にしたソラナの物語も本作の特徴だろう。
本作を開発しているのは、国内の開発者牛乳もなか氏による個人サークルもなかGAMEである。同氏のツイートやCi-enの記事を見る限りでは、制作には「RPGツクールMZ」を使用。同氏がゲームデザイン/シナリオ/UI/マップ/スクリプトを担当し、制作が進められてきた。
今回公開された体験版は、システムの体験を目的としたものだ。プレイ可能な範囲は、ゲーム内で90日が経過するか、特定のポイントに到達するまで。ゲームの導入にあたるオープニングイベントもスキップされる。体験版の想定プレイ時間は1~2時間程度。ゲームシステムや動作の確認が目的とのことだ。一方製品版は、プレイ時間15時間から30時間程度とされている。
『ソラナと陽の工房』は、PC向けに9月中旬配信予定。DLSiteでのリリース以外に加えて、多言語対応後にSteamでリリースが予定となっている。またDLSiteの予告ページでは、体験版が無料でダウンロード可能だ。