“『ニーア オートマタ』を出会い系アプリで購入させて突如消える”女性の存在が報告される

出会い系アプリで男性とマッチングし、『ニーア オートマタ』を購入させて消える、という奇行を繰り返している女性が、海外コミュニティにて話題を呼んでいる。

出会い系アプリで男性とマッチングし、『ニーア オートマタ』を購入させて消える、という奇行を繰り返していた女性が、海外コミュニティにて話題を呼んでいる。あくまでその女性の証言ベースながら、なんとも奇妙な行動が注目されているようである。Kotakuが報じている。


奇妙な行動を告白したのは、Jenを名乗る女性だ。TwitterではEnnjaを名乗っている。きっかけとなったのは、この女性のTwitterでのつぶやき。『ニーア』シリーズにまつわる出来事を特集するアカウントDrakeNier Struggle Tweetsに対するリプライだ。同アカウントは、「『ニーア オートマタ』は、セクシー要素によってプレイを誘いつつ、最終的に痛い目を見させる」というツイートを特集していたところだった。そこに現れたのがJen氏だ。Jen氏はそこで、ある不思議な行動を告白したのだ。

「自分はかつてTinderで男と出会い、彼らに『ニーア オートマタ』を買わせては突然消えるということをしていました。この行動を止めるまでに22回はしたと思います。彼らと“寝る”つもりはなく、ただたくさん『ニーア オートマタ』の話をして同作を薦めました。たくさんゲームが売れればもっとヨコオタロウのゲームが出るでしょうし」


この奇妙な告白もまたDrakeNier Struggle Tweetsに特集され、注目を集めることになった。そしてKotakuはこのたび、この女性がなぜこのような行動をしたのかを取材。さらに事件の裏側が掘り下げられた。


Jen氏は弁護士補助(パラリーガル)を務める普通の女性とのこと。彼女はかつていじめられ家族から虐待を受けており、鬱を抱え自殺をも考えていたという。しかし『ニーア オートマタ』のゲーム実況を見たことで、音楽を含め同作のすべてに虜になった。そこで「未来は与えられるモノではなく、獲得するモノだから」というセリフなどに強く勇気付けられたそうだ。悩める時期に出会ったことで、『ニーア オートマタ』やヨコオタロウ氏の作品が、彼女にとっての支えになったのだろう。

Jen氏は自身のTwitterアカウントで部屋の一部を公開しているが、『ニーア オートマタ』のグッズがずらっと並んでおり、その愛がうかがいしれる。儀式的とすらいえるかもしれない。


そんなJen氏は誰かと『ニーア オートマタ』の話をしたかったそうだが、地元にはこのゲームを知っている友人もいなかった。そこでマッチングアプリ「Tinder」で話ができる相手を探したという。同氏がマッチング相手に『ニーア オートマタ』の話を繰り広げた結果、たくさんの男性が同作を購入したという。しかしながら、どの男性もいいゲームだがそんなに話すことはないという温度感だったそうで、彼女ほどゲームを愛せる人はいなかったといい、そのたびにマッチング相手から“失踪”していたとのこと。

実際のところ、彼女は相手にゲームの購入を促すにあたっては“性的な見返り”を約束したことはなかったという。しかしながら、実際のところは彼女を振り向かせるために、あるいは性的なことを期待して相手がゲームを買っていたと、Jen氏は感じていたそうだ。また、「2Bのコスプレ」も幾度となくお願いされたとのこと。

画像は「ニーア オートマタ 1/4スケール 2B(ヨルハ二号B型)」のもの


そうした男性が多かったため、途中からはマッチング相手を探すのではなく、ゲームを買わせること自体が目的となっていった。しかしJen氏はある日、自分の行為に嫌気が差したという。気持ち悪い人たちもいたものの、単に『ニーア オートマタ』を気に入らなかった人や、ゲームについての分析・考察に興味がない人を、“消える”ことで傷つけていたかもしれないと自覚。そうしたきっかけで、「Tinder」でマッチングした相手に『ニーア オートマタ』を買わせる行為からは身を引いたそうだ。現在はDiscordで仲間と交流しているとのこと。自分の身体目的ではない純粋なゲーム好きの人たちと交流しており、満足しているようである。

Jen氏は「男性にゲームを買わせた」証拠は持っていないものの、男性たちとの会話ログをKotakuは確認したそうだ。Jen氏がどこまで自覚的に男性たちを誘惑していたかは不明であるが、“身体目的の男たちにゲームを買わせた寓話”として海外コミュニティでは話題を呼んでいるようである。


「Tinder」というと、世界的なシェアをもつマッチングアプリである一方で、身体の関係を求める人々も集まるとされている。そうした出会いを求めるのも自由で、マッチング相手の前から突如消えるのも自由。ただしTinderの利用規約のコミュニティ規則によると、宣伝もしくは勧誘は禁止されている。今回のケースが規約違反となるのかは微妙なところだが、少なくともグレーな遊び方ではあっただろう。トラブルに巻き込まれる可能性もあり、同じ遊び方をするのは非推奨である。

なお余談であるが、Jen氏は数年前に自身のTwitterアカウントで『ニーア オートマタ』のヌードのファンアートを描いて投稿したところ、ヨコオタロウ氏からフォローされたとのことだ。『ニーア オートマタ』はPS4/Xbox One/PC(Steam)で発売中。10月にはNintendo Switchでも発売される予定だ。

Ayuo Kawase
Ayuo Kawase

国内外全般ニュースを担当。コミュニティが好きです。コミュニティが生み出す文化はもっと好きです。AUTOMATON編集長(Editor-in-chief)

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