ティム・バートン風ヴァンパイアホテル経営『Bloody Hell Hotel』発表。ヴァンパイア能力でゲストを“おもてなし”
インディーゲームデベロッパーのUnfold Gamesは8月16日、ヴァンパイアホテル経営ゲーム『Bloody Hell Hotel』を発表した。対応プラットフォームはPC(Steam)。ストアページによれば、日本語インターフェイスにも対応予定だ。
『Bloody Hell Hotel』は一人称視点のホテル経営ゲームだ。本作において特徴的なのはプレイヤーがヴァンパイアであり、ヴァンパイア特有の超能力を身に着けていること。何世紀にもわたる昏睡状態から目覚めたプレイヤーは、廃墟と化した大邸宅を舞台にホテル経営をおこなっていくこととなる。プレイヤーは食料や物資を、ダンジョン攻略や農業などで獲得。手に入れた物資をホテルの改築や料理などで使用し、ゲストの満足度を上げていくのだ。
ホテルの改装は壊れた家具を直し、部屋を掃除し、壁紙を貼り、家電を設置することから始まる。ホテルのアップグレードや装飾、家具の配置などは自由度が高く、自分好みの内装に変更可能とのこと。これらの作業にはヴァンパイア特有の能力を使用することも可能で、ヴァンパイア能力を使うと作業効率が上昇するという。トレイラーにおいてはヴァンパイア能力での床掃除や、家具設置の自由度の高さがお披露目された。
ヴァンパイア能力を過度に使用するとエネルギー補給として、生き血が必要となるという。生き血はゲストの部屋に忍び込み、彼らを捕食することで獲得可能。生き血をすすられたゲストは、そのまま食用肉として料理に再利用もできる。顧客満足度を取るか、ホテル経営のために仕方ない犠牲と割り切るか。プレイスタイルに応じたホテル経営方法が可能となるようだ。また、顧客を捕食しない“良心的”ヴァンパイアとしてのプレイも可能なようで、それゆえの利点も発生してくるという。
本作に登場するゲストには特性も存在し、特性を考慮した上でのプレイがカギとなる。たとえば、ゲストが夜間に歩き回ってしまう「不眠症」特性なども存在。不眠症のゲストはプレイヤーの侵入に気づきやすいため、エネルギー補給のための捕食が困難となるという。ゲストによって生じるランダムさが高いリプレイ性を生み出すようだ。
ゲストの顧客満足度を上げる要因の一つが料理だ。プレイヤーは農作物を育て、食材を集めることで多種多様な料理をゲストに振る舞うことが可能となっている。農業ではアンデッド牛からミルクを搾りとることや、ゾンビ鶏から卵を回収することも可能。ホテル内部で見つかるキノコは食用キノコとして利用することもできるようだ。
『Bloody Hell Hotel』では通常のホテル経営と別に、ダンジョン探索と鍛冶パートも存在する。プレイヤーはホテルのアップグレードに必要な隠された材料を集めるために、地下ダンジョンで戦闘をしなければならない。戦闘に使用する武器は鍛冶屋で素材を使い、製作することが可能。武器はデザインや形など、プレイヤーのプレイスタイルに応じて細かく変更することができるようだ。戦闘中はヴァンパイア特有のスキルと製作された武器のコンビネーション次第で、多様な戦闘スタイルを用いることが可能となっているとのこと。
『Bloody Hell Hotel』の肝となるホテル経営が軌道にのると、一人での管理が困難となる。そのためプレイヤーはほかのヴァンパイアたちを従業員として雇うことも可能となるようだ。料理人、家政婦、ポーター、受付係など、複数の分野のスペシャリストを雇うことができるという。彼らを満足させるには代金と、少しばかりの生き血が必要となることだろう。
『Bloody Hell Hotel』を手がけるUnfold Gamesは、過去にパズルアクション『DARQ』を開発したスタジオだ。『DARQ』は暗くも美しい独特の世界観とビジュアルを特徴としており、『Bloody Hell Hotel』でもその傾向が見受けられる。開発指揮をとるWlad Marhulets氏によると、本作は映画「スウィーニー・トッド フリート街の悪魔の理髪師」や「ナイトメアー・ビフォア・クリスマス」などで知られる、ティム・バートン監督の作風の影響を受けているようだ。本作のダンジョン探索パートについては、農業シミュレーションゲーム『Stardew Valley』の洞窟探索を、ティム・バートン監督作品風に作られた捻れた3D世界で体験するようなかたちとなるという。
『Bloody Hell Hotel』は現在開発中。Steamのストアページによれば、日本語インターフェイスにも対応する。ヴァンパイアホテル経営で最高の“おもてなし”をゲストに披露したい人は、ぜひSteamページからウィッシュリストに入れてみてはどうだろう。