町脱出放置ADV『AZNANA』スマホ向けに基本プレイ無料で配信開始。 『ALTER EGO』の開発者が手がける、顔だけの少女と喋れない少年の物語

国内のゲーム開発会社カラメルカラム(Caramel Column)は8月12日、放置型おつかいアドベンチャーゲーム『AZNANA』を配信開始した。対応プラットフォームはiOS/Androidで、基本プレイ料金は無料。

国内のゲーム開発会社カラメルカラム(Caramel Column)は8月12日、『AZNANA』を配信開始した。対応プラットフォームはiOS/Androidで、基本プレイ料金は無料。ゲーム内では広告が表示されるほか、ゲームプレイを効率的に進める機能や広告の削除機能が有料(各370円)で販売されている。

『AZNANA』は、喋れない少年と顔だけの少女が町からの脱出を目指す、放置型おつかいアドベンチャーゲームである。本作の舞台は、周囲を高い壁に囲まれた、異形頭の住人たちが暮らす不思議な町。主人公はそんな町で暮らす、ひとりぼっちの喋れない少年だ。不思議な町に少年の居場所はなく、彼はいつもゴミ山で時間を過ごしていた。けれど少年は寂しいとは感じていなかった。少年には何もなく、楽しいと感じたこともなかったからだ。ある日、少年は顔だけの少女と出会う。少女は記憶を失っていたが、少年から町の事情を身振り手振りで教えられ、少年に町の外を目指そうと提案。居場所のない少年と、記憶と身体のない少女は、欠けたものを求めて町の外へ出ようと奮闘する。


不思議な町は周囲を高い壁で囲まれている。町の西側には門があるというが、門は開きそうになく、少年と少女は町から出る方法がわからない状態だ。そこでゲーム序盤では、ある住人から情報を聞き出すため、お金を稼ぐことになる。2人は、町の住人から購入したものを別の住人に売って必要な資金を稼ぐ。町の中には複数の店が存在している。ある店から購入したものは、別の店の店員が買い取ってくれるため、その差額によって資金を増やしていく。

もう一つ、2人は空き缶を拾うことでお金を稼ぐ。少年と少女は、自転車に乗って町の中を移動する。移動には現実の時間で数十分以上の時間がかかるが、移動の待ち時間中には画面上に空き缶が出現。プレイヤーがタップして空き缶を拾うと、空き缶を拾うたびに少しだけお金が手に入る。店での売買と空き缶拾いによって、町から脱出する資金を稼いでいくわけだ。


少年と少女の移動中は、アプリを落としていても時間が経過するが、動画広告を見ると瞬時に移動可能。また空き缶を拾っていると、まれにフィーバーが発生可能となり、大量のお金が入手できる。そのほか店を訪れた際には、店員との会話によって、町の住人たちの事情も描かれていくようだ。また本作では、ゲーム内楽曲の作詞/作曲/歌唱をシンガーソングライターの分島花音氏、編曲を千葉”naotyu-“直樹氏が担当している。

本作を開発しているのは、国内のゲーム開発会社カラメルカラムである。過去作としては、自分探しタップゲーム『ALTER EGO』や、『トリカゴ スクラップマーチ』のスピンオフアプリ『ムシカゴ オルタナティブマーチ』をリリースしている。『ALTER EGO』では、謎の少女エスと向き合い自分を探す物語などが好評を得て、2021年9月時点で世界累計300万ダウンロードを突破。同作のスピンオフアプリ『ALTER EGO COMPLEX』がリリースされているほか、Nintendo Switch向けに『ALTER EGO S』が制作中となっている。またカラメルカラムのpixivFANBOX内の記事によると本作『AZNANA』では、今後細かい改善や有料追加シナリオの実装が予定されているそうだ。


AZNANA』は、iOS/Android向けに基本プレイ無料で配信中だ。プレイ中は画面下部などに広告が表示。課金要素として、空き缶拾いによる取得金額を増やす機能や、自転車の移動速度をあげる機能、広告削除機能が用意されている。

Keiichi Yokoyama
Keiichi Yokoyama

なんでもやる雑食ゲーマー。作家性のある作品が好き。AUTOMATONでは国内インディーなどを担当します。

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