バンダイナムコエンターテインメントは8月7日、対戦格闘ゲーム『ドラゴンボール ファイターズ』について、今後キャラクターの追加や調整のアップデートを配信する予定がないことを明らかにした。事実上の開発終了とも受け取れる内容ではあるが、一方でロールバックネットコードへの対応を実施する考えも示した。
『ドラゴンボール ファイターズ』は、漫画・アニメ「ドラゴンボール」をもとにした対戦格闘ゲーム。アークシステムワークスが開発を担当し、高品質なアニメビジュアルを取り入れた3Dグラフィックが魅力のひとつ。3対3のチームバトル形式を採用し、「ドラゴンボール」らしいハイスピードな展開や、簡単操作でコンボを繰り出せるシステムなどが特徴となっている。
本作は、PC/PS4/Xbox One向けに2018年2月に発売され、同年9月にはNintendo Switch向けにも移植。2021年11月時点で800万本を売り上げている。これまでには多数のDLCが配信され、「ドラゴンボール超」など複数の原作から参戦するプレイアブルキャラクターなどが追加。また、バランス調整なども随時実施されてきた。
本作においては、世界大会「ドラゴンボール ファイターズワールドツアー」の開催が決定し、最初の予選大会がEVO 2022にて実施。そのEVO 2022のステージで、プロデューサーを務める広木朋子氏が本作の今後についてコメントした。
広木氏は、先日のアップデートをもって、本作はひとつの完成の形を迎えたと思っているとし、今後キャラクターの追加や調整のアップデートをおこなう予定は、今のところないと明らかにした。先日のアップデートとは、おそらく6月29日配信のVer.1.31のことだろう。基本システムおよび各キャラクターのバランス調整が実施された。
また本作では、DLCキャラクターが計20体配信。初期キャラクター24体と合わせて、44体ものキャラクターが登場している。そして今年2月に配信された「人造人間21号(白衣)」が、結果的に最後の追加キャラクターとなるようだ。
一方で広木氏は、プレイヤーに本作をより快適に遊んでいただきたいとして、ロールバック方式のネットコードへの対応をおこなう考えを示した。そのため、本作の開発が完全に終了するわけではない模様である。
ロールバックネットコードとは、対戦相手の入力情報とその予測をもとに、ゲーム画面の描画を調整することで遅延を吸収する、オンライン対戦のための技術(関連記事)。従来のディレイ方式よりも、特に遠距離での対戦時の快適性が高いとされ、海外では希望するファンの声がよく聞かれる。今回の発表には、EVO 2022の会場も大きく沸いた。ちなみにバンダイナムコタイトルでは『鉄拳7』に発売後に導入されており、またアークシステムワークスの『GUILTY GEAR -STRIVE-』にも採用されている。
広木氏によると、本作のロールバックネットコード対応は、PCおよび次世代機版でのみ実施するとのこと。PS5/Xbox Series X|Sに最適化したバージョンが新たにリリースされるようだ。そしてこれに合わせて、PS4/Xbox One版から次世代機版へのアップグレードを提供するという。同氏はXboxのスマートデリバリーにも言及しているため、少なくともXbox One版については無料アップグレードになるようだ。詳細は今後発表される。
*本作のゲーム内イベントは引き続き実施される。
『ドラゴンボール ファイターズ』は、PC(Microsoft Store)/PS4/Xbox One/Nintendo Switch向けに販売中だ。Xbox/PC Game Pass向けにも提供されている。
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