遊牧サバイバルMMO『Last Oasis』超大型アプデ配信開始。開発者が「面白くなかった」内容刷新、PvP寄りから一気にPvE寄りに

 

デベロッパーのDonkey Crewは現地時間の8月2日、Steamにて早期アクセス配信中の『Last Oasis』の「シーズン5」アップデートを実施した。過去には開発者自身が「面白くない」と認めた本作。今回のアップデートはPvEへの変更を含む、大幅な刷新をいくつも含んでいる。

『Last Oasis』は、遊牧型のサバイバルMMOだ。地球の自転が停止したことで、大地は干上がった荒野と氷に覆われた土地の二つに分かれてしまっていた。プレイヤーは水や資源を回収しながら、風力で進む木製の乗り物「ウォーカー」を繰って人類が生息可能な地域へと移動し続けなければならない。時には武装してほかのプレイヤーと資源を奪い合いながら、過酷な環境で生き残ることがゲームの目的だ。当初PC向けにリリースされた本作は、のちにXbox Series X|SおよびXbox Oneに対応。各プラットフォーム間のクロスプレイに対応している。


2020年3月より早期アクセスにて配信中の本作。早期アクセス配信直後には盛り上がりを見せたものの、その後はプレイヤー数も減少傾向を辿っていた。そんな状況を受け、開発者自身が「『Last Oasis』はつまらない」と題した記事を開発者ブログに投稿。「LOverhaul(『Last Oasis』の一新)」を掲げ、PvE要素の追加を含む大規模アップデートの準備を進めてきた(関連記事)。最新バージョンとなる「シーズン5」アップデートは、主にソロプレイヤーや少人数クランに向けたさまざまな要素を含む大規模アップデートになっている。アップデートの実施に先がけて、2日間のベータテストを実施。開発者いわく、今回の方針転換についてプレイヤーからの反応は「賛否両論だった」とのことだ。そのためシーズン5の変更を好まないプレイヤーに配慮し、過去には大規模アップデート時に実施していたワイプ(データのリセット)を現行のシーズン4に対しては実施しないと発表。ゲームの大幅な変更に対して、開発陣も慎重な態度をとっているようだ。

シーズン5アップデートでは、新たにPvEエリアが実装された。もとよりMMOである本作は、始めたばかりのプレイヤーであっても否応なく他プレイヤーの襲撃を受け、アイテムを奪われる可能性があった。今回実装されたPvEエリアでは、ソロプレイもしくは協力プレイで敵NPCやクリーチャーと戦闘する。これによって新規プレイヤーがPvPに巻き込まれず、自分のペースでプレイスキルを磨き、装備を整えられるようになった。あわせて一方向に伸びるマップデザインも変更され、PvEマップは自身の拠点から同心円状に広がるかたちになった。拠点から遠いエリアほど敵が強くなり、よりよい戦利品が得られる仕組みだ。準備が整ったら、さらに良い素材や武器を求めてPvPエリアへ移動することも可能。ソロプレイヤーや少人数クランに向けた自動制御用のアイテムや、遠隔操作可能な武器も追加されている。


PvEエリアのほかにも、新たな武器や巨大な敵の追加、マップデザイン変更にあわせたトラベルシステムの刷新、敵NPC基地の刷新、クラフトを便利にする回路図システムなど、アップデート内容は多岐にわたる。詳細については、公式パッチノートを参照してほしい。

『Last Oasis』はPC(Steam)/Xbox Series X|S/Xbox One向けに早期アクセス配信中。Steam版は通常価格3290円のところ、「Steam サバイバルフェス」の開催にあわせて50%オフの1645円で購入可能だ。セールは8月9日まで。