遊牧サバイバルMMO『Last Oasis』開発元、自らの作品を「面白くない」とこき下ろす。次期シーズンにて過激なテコ入れ実施へ

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デベロッパーのDonkey Crewは7月6日、現在早期アクセス配信中のサバイバルMMO『Last Oasis』のPC(Steam)版にて、シーズン5のベータテストを開始した。シーズン5では、本作の大幅な改修が実施されるという。その背景について同スタジオは、「Last Oasisは面白くない」と、自らの作品をこき下ろしている。

『Last Oasis』は、地殻変動により自転が止まった地球を舞台にするサバイバルMMOだ。本作の地球環境は、自転停止による影響で灼熱の地域と凍てつく大地に二分され、人類はその間のわずかな領域でのみ生きることができる。その領域は地球の公転によって位置を変えるため、プレイヤーは拠点であり戦闘も可能な木製の風力稼働マシン・ウォーカーを建造・カスタマイズしながら旅をおこなう。そして、ほかのプレイヤーと戦ったり、あるいはクランを組んだりしながらサバイバルするのだ。

今回シーズン5のベータテストの開始にあたり、本作のプロジェクトリードを務めるFlorian Hofreither氏は、「Last Oasisは面白くない(Last Oasis Sucks)」と題した投稿をおこなった。同氏は、“面白くない”というのは、ゲームプレイを長時間楽しむことができないという意味だとコメント。本作においては、シーズンを重ねるごとに多くの問題を改善させてきたが、この根本的な問題だけが常に残っていたとしている。

開発Donkey Crewでは、なぜ本作は面白くないのかや、素晴らしいゲーム体験にするには何を変えるべきなのかを議論してきたという。その取り組みはシーズン4にも反映されていたそうだ。そしてシーズン4を終えたあと、自らに問いかけるべきは「本作を修正するにはどうすれば良いか」ではなく「もし本作をいちから作り直すとすれば、何をするだろうか」ということに気づいたと、Hofreither氏は述べている。


シーズン5は「LOverhaul」と呼ばれており、特にPvE要素にフォーカスした内容になるという。たとえば、攻撃的になったルプ(NPC)が徘徊しており、プレイヤーを攻撃するだけでなく、プレイヤーのウォーカーや建造物をも破壊するようになる。また環境面についても、照りつける太陽はより厳く、水はより希少に、そして激しい砂嵐が突然襲ってくる。世界があらゆる方法でプレイヤーを殺しにくるとのことで、非常に高い難易度となるようだ。

こうした内容についてHofreither氏は手応えを感じているようで、これまで本作をこれほど楽しんだことはなかったとし、ずっとプレイしていたいとコメント。一方で、多くのプレイヤーは気に入らないだろうとも述べている。一般的なプレイヤーにとって難しすぎるというフィードバックが多かったそうだ。

Hofreither氏は、「LOverhaul」は万人向けではないと認めたうえで、それで良いんだと述べる。PvEにて試行錯誤を繰り返しながら生き抜く術を学び、準備ができたらPvPに参加してもらいたいとのことだ。

本作は、2020年3月にSteamにて早期アクセス配信を開始。直後には3万人を超える同時接続プレイヤー数を記録するなど大きな人気を得るが、多数のプレイヤーが殺到したことでサーバーに障害が発生。なかなか障害は解消せず、またゲームバランスの問題などもあり、開発元はコミュニティからの批判の高まりを受けて返金対応をおこなった(関連記事)。

Steam版の同時接続プレイヤー数の推移を見てみると、1000人を下回る時期が続いており、各シーズンの開始時にも、ローンチ時のような大きな盛り上がりは見られない(SteamDB)。Hofreither氏が実感したとおり、本作を長くプレイしたいというプレイヤーが多くない状況がうかがえる。Steamのユーザーレビューのステータスも「賛否両論」となっており、シーズン5の開始を前に、開発元はいまテコ入れする必要があると考えたのだろう。

『Last Oasis』は、PC(Steam)/Xbox One向けに早期アクセス配信中。シーズン5のベータテストはSteam版にて実施中だ。

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