『Wordle』の7月の問題が「やたら難しい」との報告相次ぐ。分析から見える難易度上昇


英単語推理ゲーム『Wordle』の成績保存サイト作者が、「7月の『Wordle』の問題だけ難しい」との分析を報告。海外コミュニティにて、プレイヤーたちの反響が寄せられているようだ。英語ネイティブ話者からも、たしかに難易度の高さを感じる問題が出ていたという。


Wordle』は、英語圏を中心に高い人気を誇る単語推理ゲーム。プレイヤーの目標は、日替わりで設定される5文字の英単語を解き明かすこと。プレイヤーはまず、5文字の適当な単語を入力。正解単語に含まれており、かつ場所が合っている文字は背景が緑色に。単語に含まれているが、場所が違う文字は背景が黄色になる。そうしたヒントをもとに、6回の試行回数のなかで「本日の正解単語」を当てるゲームだ。

本作は、米国ニューヨークを拠点とするエンジニアであるJosh Wardle氏により開発された。多くのプレイヤーたちが『Wordle』を遊ぶなか、米一般紙The New York Timesが本作を買収。現在は、同紙のコンテンツのひとつとして運営が続けられている。

そんな『Wordle』において「7月のお題の難易度が高すぎる」との分析が海外掲示板Redditに投稿され、本作プレイヤーたちの反響を読んでいるようだ。投稿したのは、Redditユーザーのluddddy氏。同氏は、本作の成績を保存し、統計などを閲覧できるサービス「Save My Wordle」の作者だという。


luddddy氏は、『Wordle』の今年における、毎月ごとの平均クリア試行回数を提示している。Save My Wordleのスコアデータから導き出したという。そちらによれば、2月のお題は平均して3.72回でクリアされているようだ。「問題が簡単だった」ともいえるだろう。そして3月は平均して4.1回でクリアと、やや難易度が上がっているようだ。1月から6月の平均クリア試行回数は、いずれも3.72回から4.1回の間におさまっている。

一方で、7月の『Wordle』平均クリア試行回数は4.17回。そこまで増加していないように思えるものの、luddddy氏によればこれはかなり顕著な上昇なのだという。また、同氏は平均試行回数が4回を超えるということは、1~4回でクリアする人より5、6回でクリアする人の方が多くなると説明。4はもっとも平均的なスコアであるため、その閾値を超えるのは意味ある傾向だとしている。また、luddddy氏の投稿には「身の回りの人々が今月でプレイをやめた」など、難易度上昇の体感があるとするコメントも寄せられている。

実際のところ、7月の『Wordle』ではどのような問題が繰り出されていたのだろうか。Web上に残された過去問をチェックしてみると、たしかに厄介な問題が多いように見える。たとえば、「MOTTO」「BOBBY」「MADAM」「FLUFF」など、同じ文字が2個3個とダブっているワード出題が多い。本作のルール上、こうしたワードはプレイヤーを惑わす傾向がある。BOBBYについても「3つめのBがあるなんて……」と涙を飲んだ方も多いのではないだろうか。また、「APHID(アブラムシ)」「AUGUR(占い師)」などのあまり耳慣れないワードも。こうした少々意地悪なワードの割合も多く、実際に難しい傾向があるのは確かなようだ。

また、一般紙Forbesも『Wordle』難易度上昇を取り上げ、ジャーナリストのPaul Tassi氏が「今月の『Wordle』は難しい」との見解を示している。luddddy氏のスレッドでのユーザー反響とあわせてみると、今月の『Wordle』問題は英語のネイティブスピーカーの間でも難しいとの認識があるようだ。今月は難しいと感じたプレイヤーの方は、気の所為ではなかったと安心してよいだろう。

また、『Wordle』の魅力は問題を解くほかにもある。「今月明らかに難しいよね!」という話題の種となるのもまた、『Wordle』の魅力だろう。また、知らないワードに惨敗してボキャブラリーを広げていくのも一興だ。今日のお題には、『Wordle』サイトから今すぐ挑戦できる。