『ソニック』公式が、いいねの数だけソニックの足を伸ばす。大気圏突破、そして宇宙へ
『ソニック・ザ・ヘッジホッグ』海外公式Twitterアカウントが7月23日、突如として「いいねの数に応じてソニックの足を伸ばす」との企画を開始。海外ユーザーたちの大反響に支えられて伸びたソニックは無事に宇宙へ到達し、感動のフィナーレを迎えたようだ。
『ソニック・ザ・ヘッジホッグ』シリーズといえばセガが世界に誇るフランチャイズのひとつ。国内でも根強い人気を誇るものの、欧米圏での人気はそれに増して高い。やや古い記録ではあるものの、ギネスワールドレコーズが2011年に募った「もっとも有名なゲームキャラクター」投票では、ソニックが10位にランクイン。英語圏向けの『ソニック・ザ・ヘッジホッグ』海外公式Twitterアカウントは、記事執筆現在で598万人を超えるフォロワーを誇っている。そんな同アカウントが日本時間の本日午前1時、突如として「5000いいねされるごとに、ソニックの足を伸ばす」との謎の企画を発表したのだ。
人気者のソニックは、やや高めにも思えるハードルの5000いいねを軽々とクリア。企画発表から14分後にはさっそく1段階足が伸びている。ソニックはもともとすらりとした足の持ち主であり、違和感はあるもののさほどおかしな姿ではない。しかしユーザーは止まらない。そこからさらなる大量のいいねが投じられ、約10分のスパンで第2段階、第3段階と伸びていった。もう画角には足しかおさまっていない。
伸び続けるソニックを捉えるため、カメラは“引き”のポジションに。一方のソニックも、為す術なく足が伸ばされていく。もう何等身だかわからないが、足の長さが身長の大部分を占めるようになってきた。カメラはさらに距離を取り、ソニックは自慢げな表情を変えずに天高く伸びていく。
企画開始から2時間15分。伸びるソニックは新たなステージに突入する。宇宙である。ソニックの足元から上だけが、雲間を突き破り宇宙空間に進出したのだ。足とそれ以外のバランスの悪さや、スケールの壮大さに圧倒されてしまうものの、冷静に考えると全体が巨大化しているようにも見える。いずれにせよ、彼は出発地点であるグリーンヒルの大地をしっかりと踏みしめつつも、すくすく伸びたわけだ。なお、宇宙到達で、6万5000件のいいねを集めた計算。しかしファンたちのいいねは止まらず、ソニックの本体はまた画角の外へ。足だけが惑星に突き刺さっている様子を見ると、地表と宇宙を繋ぐ軌道エレベーターのようにも見える。
そして、そんなソニックを見守るふたりがいた。本シリーズキャラであるシャドウとルージュだ。ふたりが唖然と見つめる窓の外には、すっかり何がなんだかわからない姿となったソニックが、のびのびと伸び続けている。こちらは『ソニックアドベンチャー2』での一幕と見られ、原作ではシャドウは物憂げにモノローグを語り、ルージュがその真意に探りを入れていたはずだ。なお、一連のツイートには、画像説明文としてなぜか小説風の丁寧なショートストーリーが付随している。そちらによれば、「シャドウとルージュも当惑しているだろう」とのこと。当たり前である。
そして、ソニックの際限ない旅にも、やがて終わりが訪れる。日本時間午前5時2分、猛烈なペースで伸び続けるソニックは月面に着弾した。すると月は砕け散り、宇宙の藻屑となった。こちらの画像説明文では、公式Twitterアカウントが「我々はなぜこんな事をしてしまったのか」と自戒している。こちらが聞きたい質問だ。そして、月が砕け散ったあとには、テイルスの優しい笑顔と「END」の文字があらわれた。背景は、ジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡が捉えた美しい宇宙の姿だ。
【UPDATE 2022/7/23 19:25】
キャラクター呼称について修正
企画開始から4時間22分にして訪れた感動のフィナーレ。企画開始ツイートのいいね数は記事執筆現在で22万件以上になり、総シェア数は1万6000件以上にのぼる。そして、ソニックの壮大な旅はファンたちの心にも届いたようだ。一連のツイートには多数のコメントも寄せられており、一例として人気ストリーマーのGames Cage氏は絶賛のコメント動画を投稿。「ソニックの足で月を破壊してくれてみんな本当にありがとう、これはとても大事なことだと思うし、心から嬉しく思う」と真剣な面持ちで語っている。
また、Xbox公式Twitterアカウントも一連の企画に反応。「もっと高く、もっと速く、もっと高く、もっと速く」と、やや心配になるコメントをリプライしている。ほかには、一連のドラマを目撃した有志ファンが、この様子を動画化もしているようだ。こちらでソニックの今回の旅路を振り返ってみるのもよいだろう。
ちなみに、『ソニック・ザ・ヘッジホッグ』海外公式Twitterアカウントが少々おかしな様子になるのは、今に始まったことではない。同アカウントは作品やコミュニティにまつわる告知のほかにも、ネットミームやジョークのほか、コミュニティで盛り上がった話題などもしばしば取り上げ、人気を集めている。今回の謎の企画も、そうした同アカウントの柔軟さが本領発揮した結果だろう。
なお、『ソニック・ザ・ヘッジホッグ』については、6月23日に『ソニックオリジンズ』がPC(Steam/Epic Gamesストア) Nintendo Switch/PlayStation 5/PlayStation 4/Xbox Series X|S/Xbox One向けに発売。新作オープンワールド作品『ソニックフロンティア』が2022年冬の発売を目指し、PC/Nintendo Switch/PS4/PS5/Xbox One/Xbox Series X|S向けに開発中だ。あくまで推測ではあるものの、新作ではソニックの足が猛烈に伸びて宇宙に行く要素はないと思われる。